北京・故宮博物館の文化財に落書き ネット上は非難の嵐
北京の故宮博物院で働く顔さんは最近、パトロール中に、太和門近くに置かれている銅の水がめに「梁斉斉ここに参上」(画像)と落書きされているのを発見。同観光客を見つけることはできなかったため、同事件を中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」に投稿すると、「マナーがなさすぎる」など厳しい意見で沸騰。検索エンジンによる検索や人手による公開情報の検索を駆使して、観光客を特定しようとの声も上がった。北京晨報が報じた。
顔さんは取材に対して、「投稿する時は落書きする観光客を特定しようとまでは考えておらず、文化財を傷つけてはならないと注意を呼び掛けたかっただけ。故宮博物院にはさまざまな観光客が大勢やって来る。だから観光客一人ひとりがどんな人かまで分からない。でも、文化財に落書きするという行為はたいへん悪質」とおかんむり。ただ、「このような観光客を見つけても、注意を与えるほどのことしかできない」と問題点も指摘し、「古くから伝わる文化財をみんなで守ってほしい」と要望した。
一方、ネット上では「梁斉斉!故宮博物館が怒っているぞ!」など、同観光客を批判する厳しい意見が数多く寄せられている。故宮博物院中国共産主義青年団委員会は同ミニブログを転送し、「文化財を守り、尊重するように」と訓戒。一方、故宮博物院が主催する雑誌「紫禁城」の副編集長は、「文化財に書かれている落書きはずっと後世まで残るとか、悪名は消えないとか、伝統を汚したとか言われている。文化を尊重すると同時に、自分を大切にしてほしい」と書き込んでいる。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年2月25日