江西省のウナギ養殖、日本向け輸出拡大
江西省上高県のウナギ養殖業者の郭万華さんは最近、嬉しさを隠せないでいる。郭さんは、ウナギ加工工場に20トンの生きたウナギを売ったばかり。売り値は1トン12万3千元である。今年上半期、郭さんが養殖した100ムー(約6.7万平米)のウナギは順調に成長し、稚魚の代金や人件費、飼料代などの各費用を除いても、少なくない利益が見込まれる。郭さんは、ウナギ輸出で富をなした江西省の養殖者の一例に過ぎない。「新華網」が伝えた。
今年上半期、江西省のウナギ輸出額は1億8558.6万ドルで、前年同期比7.6%増加した。江西省の品目別輸出商品のトップであり、ウナギ輸出量は全国で2番目に多い。福建省の厦門港では、江西省の各地からやってくる焼きウナギが一箱ずつ検疫と通関手続きをすませ、貨物船に載せられるのを見ることができる。南中国海と日本海を経て、日本市場に入り、最後は数知れない日本人家庭の食卓にのぼるのである。
高タンパク・低脂肪で営養の豊富なウナギは、日本や韓国などのアジアの人々に人気の食材である。近年は欧米の人々にも受け入れられ、市場はますます拡大している。江西省は淡水資源が豊富で、水質も良好であり、ウナギの養殖に最適の条件を備えている。だが10年前、ウナギの養殖加工産業が江西省に入ってきた時には、ウナギは、ほとんどの人にとって親しみのないものだった。
「先進国はウナギに対して高い輸入認可基準を設けています。ウナギは養殖者にとって、敷居が高く、売値も高く、リスクも高い商品です。国内での消費規模は小さく、市場も単一的なので、産業としてのリスクは大きいと言えます」と、江西検験検疫局(検疫部門)の職員は語る。
養殖のリスクをできるだけ減らすため、江西検験検疫局は、全省の輸出ウナギ養殖場65カ所すべてを日常的な監督管理の対象とし、輸出申請記録の管理を実施し、養殖過程の重要なポイントごとに規範的管理を行い、ウナギ養殖の汚染発生を大元から防止している。
このほか、日常的な監督管理を強化することによって、検疫部門は、貨物引き渡し前のサンプル調査や検査、証明書のチェック、施封などの各ポイントにかかる時間を短縮した。検疫部門の努力によって、養殖業者の信頼度も高まり、江西のウナギ産業は国際市場のさらなる開拓に向けた条件を整えつつある。(編集MA)
「人民網日本語版」2013年8月8日