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中国で「非婚」が増加 家庭だけでなく社会全体の問題に

 改正版の「高齢者権益保障法」が公布・施行され、「子供は頻繁に帰省し親に顔を見せなければならない」ことが法律によって義務付けられた。しかしこのほど、ある高齢者がメディアのインタビューに答え、「子どもが帰省しないことよりも、30を過ぎても結婚しないことのほうが違法だ」などと発言し、話題となっている。新華社が伝えた。

 この高齢者の言葉に、30歳を過ぎた独身男女たちは戦々恐々だ。「30歳過ぎて結婚しないのは違法」は、早速ネット上でキーワードとなった。しかし、「この高齢者の言葉には、子どもの結婚を強く願う親の気持ちが込められている」と指摘する人もいる。

 近頃、若者の結婚観・恋愛観には大きな変化が生じている。一部の若者は物質的な幸せと個性的な生き方、自由を盲目的に追い求め、不本意な結婚をするよりは独身を貫くほうがましと考えている。また、女性の経済的地位が向上したことで、男性あるいは結婚制度そのものに対する女性の依存度が下がった。晩婚、非婚を選ぶ人は中国で増え続けている。

 中国には「男大当婚、女大当嫁(男女は大人になったら結婚するのが当然)」という言葉があるが、民政部のデータによると、中国の独身男女の数は1億8千万人に達している。専門家によると、2020年には結婚相手が見つからない男性の数が3000万―3500万人に達すると見られる。

 結婚適齢期を過ぎた青年の非婚は今や、家庭内だけの問題ではなく、一種の社会問題となっている。

 高齢化の加速に伴い、人口問題はますます深刻化している。欧米や日本などの先進国でも、結婚率の低下が人口増加に深刻な影響をもたらしており、多くの社会学者が保護者に対し、子どもに結婚を強く迫るよう呼びかけている。またある専門家は、「非婚率の高まりにより、出生率の低下や男性犯罪率の上昇といった社会現象が招かれる恐れがある」と指摘する。

 年金など社会保障面への資金投入が比較的少ない中国では、結婚率の低下が結婚の伝統、法律面および社会保険制度に深刻な課題を突きつけている。結婚適齢期を過ぎた青年の非婚は国からも高く注目されるべきだ。政府の各部門は、政策・法規面で積極的な措置を講じ、若者の生活のプレッシャーを緩和する一方で、適度な心理面の指導も行っていく必要がある。(編集SN)

 「人民網日本語版」2013年7月19日

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