チベット山崩れ事故 犠牲者計59人に
中国西藏(チベット)自治区ラサ市郊外の金鉱山で29日に起きた大規模な山崩れによって従業員83人が生き埋めになっていた事故で、捜索活動5日目となった2日、再び山崩れが2度発生した。自身の安全を確保するのも困難な中、捜索員は新たに犠牲者23人の遺体を発見した。発見された犠牲者はこれで59人となった。中国広播網(CNR)が報じた。
気象条件や地質などの影響を受け、同日、捜索現場では山崩れが2度発生。1500立方メートル以上の土や石が崩れ落ちた。そのため捜索員は何度も捜索中断を余儀なくされた。同自治区地質観測総駅の周成才エンジニアは「ここ数日、雪解けの速度が引き続き加快し、地表の水が行き場を失い、割れ目にそって下に流れ、山崩れを深刻化させている。地形から見て、同日山崩れが発生した所は、一層危険な状況になっている」と指摘している。
捜索活動が思うように進まない中、捜索員らはこの日も、犠牲者23人の遺体を発見した。専門家は、「今回の山崩れ災害の捜索活動は困難な状況の中進められている。捜索活動は一刻の猶予もなく、協力を強化しなければならない。最前線で捜索を進める専門の捜索員が、3キロにわたって山崩れが起きた場所で、迅速に捜索が必要な場所を確定してくれているため、掘り起こし作業が進展を続けている」と分析している。
一方、同自治区消防総隊の一線指揮部作戦参謀である李智欣氏も「土の流れた方向や機械が走っていた跡、捜索犬の反応などを総合し、まず捜索する場所5000平方メートルを確定。3方向から捜索を進めている。これまでに発見した犠牲者59人の遺体もほとんど、断定した位置から下流100メートル以内、つまりその5000平方メートル以内で発見した」とし、判断が正確であることを強調した。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年4月3日