日本の病院広告はシンプル 「完治保障」のフレーズなし
中国メディアが見る日本 日本の街中の至る所で病院の広告を目にすることができる。それらには豪華な装飾は施されておらず、人の目を引く宣伝文句も記されていない。それなのに、豪華な商業広告よりも、人に深い印象を与える。生命時報が報じた。
近所に住む人が多く利用する駅は、病院が広告を設置する絶好の場所。そのため、病院の名称や治療項目、住所、診察時間を書いた照明看板を駅に設置する病院が多い。医師の名前や病院の特徴を簡単に記している広告も、時にはある。しかし完治を保証・約束するフレーズや過去の治療成功例などは記されていない。もし、新しい場所に引っ越して、病院を探さなければならないとしても、駅に掲げられている広告を見れば見つけることができる。日本で、公共メディアに広告を出すのは美容外科病院だけ。それでも、誇張された宣伝文句はない。
日本の病院の広告にこれほどシンプルなのは、厳しい法律と密接な関係がある。日本の医療法は病院の広告・宣伝に厳格な規則を規定している。厚生労働省も医療法に基づいて、「医療広告ガイドライン」を作成。「最新の治療法」や「最新の医療機器」というフレーズは、登場してから何年までを最新と認めるかなどの基準が難しく、より新しい治療法や医療機器が定着したと認められる時点において、「最新」との表現を使用すると、虚偽広告や誇大広告に該当するおそれがあると指摘している。医療法も、病院の広告に対して品格を求めており、「治療費」を目立たせることや「当院では誰でも○○の治療を受けられます」など、間違った印象を与えるフレーズを記すことはできない。政府の関連の機関が、病院の虚偽広告や誇大広告を発見した場合、6カ月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科される。
罰則自体はそれほど厳しいものではないが、一旦虚偽が明るみになると、病院の信頼は落ち、たった1つの広告のせいで全てを失う可能性があるため、そんな危険を冒そうとする病院はないのだ。日本の病院の広告がシンプルで、一目瞭然なのはそのためだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年3月27日