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ナンバープレート抽選、市民14人に1人が参加 北京

【中日対訳】

 北京では、自動車のナンバープレート抽選が、全市民参加型イベントになっている。北京市民の多くは、市がナンバープレート抽選制を実施してから、「車を買う・買わないに関係なく、まずは抽選に申し込む必要がある。そうしないと、買いたいと思った時に当選確率はますます低くなっている」と思っている。中国新聞社のウェブサイト「中新網」が伝えた。

 25日に北京市小客車(乗用車)指標コントロール管理情報システムの公式サイトで発表された統計データによると、2013年2月8日24時の時点で、市内で自家用車用ナンバープレートの抽選に申し込んだ人は142万3198人と、過去最高を記録した。北京市の居住人口2069万3千人であることから、北京では14.5人に1人がナンバープレート抽選に申し込んだ計算になる。個人ではなく世帯を単位とすれば、この割合はさらに高くなる。

 下がり続ける当選確率によって、マイカーを買う必要性のない世帯、さらにはマイカーの購買能力を持たない世帯までもが、世間の風潮にあおられ、抽選にこぞって参加するようになった。このため、当選確率がますます低くなるという悪循環が形成され、本当に自家用車の購入ニーズを持った人々は苦境に陥っている。南三環路に住み、北四環路の対外経済貿易大学近くの職場で働く朱さん(女性)は、「家族5人が全員、抽選に申し込んでいますが、この2年、当たったことはありません。購入予定の車種まで決めてあるのに、肝心の車を買うことがかなわず、本当に何とかしてほしいです」と愚痴をこぼした。

 「ナンバープレート抽選への全市民参加」なる現象によって、「本当に車を買いたい人が落選する」「当選した人は別に車を買うつもりはない」という事例が至る所で発生している。一見、最も公平そうなやり方が、資源の整合性において最もアンバランスな状態を生み出したというわけだ。職場・自宅とも北京市大興区のネットユーザーは、「北京郊外の区・県の一部は、交通渋滞問題は起こっていないのに、市街地と同じようにナンバープレート制限策の対象となっており、日常の車での外出に非常に不便をきたしている」と指摘した。また、同じく北京に住む別のネットユーザーは、「ナンバープレート抽選策実施前に車を購入した人々は、公共道路という資源を使うことが許されている。政策実施後、抽選に落ちた多くの人は、車を買う事が出来ず、この権利を享受することができないでいる。これは、後発者に対する差別であり、極めて不公平ではないか」と疑問の声を上げた。

 北京では過去に何度か、ナンバープレートのオークションが実施されるという噂が出たが、北京市は、噂が出た都度、そのような可能性は皆無だと断固否定してきた。市交通委員会広報担当の李暁松・副主任は20日、「北京市交通委員会全市排堵保暢(渋滞解消)工作会議」において、「北京では、抽選による自家用車購入制限策を今後も続けていく方針だ。今年の当選枚数を増やすことはあり得ない。さまざまなルートによるナンバープレート分配方式を現在検討中であり、確定後はただちに発表する」と語った。このコメントから、北京で全市民がナンバープレート抽選に参加するすう勢は、今後1年間は変わりそうにないことが見て取れる。(編集KM)

 「人民網日本語版」2013年2月26日

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