中国、11月14日は負け組を祝う日 好きな女性に告白で負け組脱出
中国では背が低く、収入も少ない、いわゆる負け組男性のことを「●絲(ディアオスー)」と呼ぶが、11月14日はそのディアオスーを祝う日。まだあまり知られていないこともあり、多くのネットユーザーが中国の大手掲示板サービス「百度貼バー(=くちへんに巴)」で、同イベントの普及を呼び掛けた。解放日報系の夕刊紙「新聞晩報」が報じた。
ネットユーザーらの努力が実り、同日、「百度貼バー」や中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」上では、「ディアオスーデー」が話題に。取材の結果、男性の独身ホワイトカラーの多くが同日、好きな女性に告白したり、友人と集まって手ごろなレストランでお酒を飲んだりして、このイベントを祝ったことが分かった。
この新たなイベントの出現に、復旦大学(上海)の于海・教授(社会学)は、「若者がこのようなイベントを祝うのは、自嘲するためといのもあるだろうが、自信の表れでもあり、自分に発破(はっぱ)を掛けるという意味合いもあるだろう」と分析する。
▽「ディアオスーデー」の祝い方 好きな女性に告白
同日、ネット上でコメントを投稿したり、ミニブログを更新したりする多くのネットユーザー以外に、実際に現実の世界で「ディアオスーデー」を祝った若者も多い。呉さんもその一人。海外に留学し、修士課程を修了して最近、中国国有銀行に就職したという呉さんは、ほかの人からすればまさに「勝ち組」のはずだ。それでも呉さん自身は「ディアオスー」だと感じているという。「資産家の息子でなない独身男性はみんなディアオスーだと理解している。彼女がいないから、バレンタインデーやホワイトデー、中国版バレンタインデー・七夕、クリスマス、正月、どれも祝えない。祝えるといえばディアオスーデーくらい」と切実。
呉さんのディアオスーデーの過ごし方は、退勤後、同じくディアオスーの友人とレストランに行き、ビールを飲みながら、おしゃべり。話題はというと「仕事上の不満や女の子に振られた経験」など。「失敗の原因を探り、次の恋に生かす」のだ。
一方、「ディアオスーデー」に好きな女性に告白する「勇気をもらった」というホワイトカラーも少なくないようだ。ある外資系IT企業で働く朱さんは、数日前にミニブログ上で話題になっている動画で、ある男性が「逆襲だ!少年たちよ。ディアオスーデーに思い切って自分の気持ちをぶつけてみろ。自分の“女神”に『好きです!男前でも、お金持ちでもないけど、あなたを愛する熱い気持ちはだれにも負けない』と伝えるのだ!」と叫んでいるのを見た。それで、「ディアオスーデーをバレンタインデー到来のきっかけにできると思った」といいい、「ずっと好きだった女性に再度アタック。同日に会う約束をした」。