韓国政府は14日、国家競争力強化委員会を開催した。同委員会の孫京植(ソン・ギョンシク)委員長は会議の席上で、「韓国を訪れる外国人観光客の主軸は、日本人から中国人にシフトしつつある。中国は近いうちに、韓国観光業にとって最大の顧客源国となるだろう」と述べた。人民日報が伝えた。
韓国政府は、同会議で、中韓両国観光エリアの一体化に向け、中国人向けビザ発給手続きをさらに簡素化する方針を固めた。具体的には、医療観光客を対象としたオンラインビザ発給業務を実施、また、通過(トランジット)客に対してはビザ免除措置を適用する計画。
統計データによると、2007年に224万人だった訪韓日本人観光客は、2012年には350万人に増加、増加幅は56%。一方、訪韓中国人観光客は、2007年の107万人から2012年には300万人に増え、増加幅は180%に達した。今年の中国の国慶節(建国記念日)連休中に韓国を訪れた中国人観光客は、過去最高の延べ12万5千人に達し、消費総額は2700億ウォン(約200億7千万円)に上った。韓国メディアは、「今や、中国人観光客は、韓国経済成長の新たな原動力となっている」との見方を示している。
韓国観光公社(韓国観光発展局)の公式サイトに、中国人観光客を対象としたビザ発給制度について、日韓両国を比較した一覧表がある。この表では、個人観光ビザ発給対象者、個観光客に対してマルチビザ発給が可能かどうか、ビザ業務を取り扱っている大使館・領事館、提出資料、滞在期限などさまざまな面から、韓日両国の中国人観光客向けビザ発給条件が比較されており、ビザ発給手続きに関して中国人に優遇措置を講じ、便宜を図っている点を強くアピールする韓国政府の姿勢がうかがえる。
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