トリニダード・トバゴ 華人の200年の歴史を振り返る (2)
◆戴愛蓮 中国モダンダンスの母
有名なダンサー、ダンス教育家の戴愛蓮は1916年にトリニダード・トバゴに生まれた。戴愛蓮は幼い頃からダンスを学び、14歳の時にロンドン留学を経験した。
抗日戦争の勃発後、戴愛蓮はロンドンで抗日義援金を調達するため開かれたショーに参加した。戴愛蓮は1940年に香港に戻り、真珠湾攻撃後にマカオ経由で本土に戻り、抗日・救国をテーマとする数多くのダンス作品を創作した。
戴愛蓮は1940年代末に、中国本土でダンス教育に従事し、中国のために多くのダンサーを育成した。戴愛蓮はさらに大量の民族舞踊の資料を収集・整理し、中国民間舞踊を現代の舞台で上演するため、多大な貢献を成し遂げた。
戴愛蓮の世界ダンス芸術、中国とトリニダード・トバゴの文化交流などにおける卓越した貢献を記念するため、2011年に戴愛蓮基金会が首都のポート・オブ・スペインで設立された。同基金会は毎年、トリニダード・トバゴの優秀な若きダンサーを選出し、中国留学に送り出している。
◆カーライル・チャン 国旗のデザイナー
カーライル・チャンは1921年にトリニダード・トバゴの華人の家庭に生まれ、長期的に撮影・絵画・演劇・ダンス・デザインなどの芸術創作に従事し、トリニダード・トバゴおよびカリブ地域の芸術界で高い評価を得ている。
トリニダード・トバゴ独立後の国旗は、カーライル・チャンによってデザインされた。下地は赤で、白に縁取られた黒い帯が左上から右下にかかっている。赤は国家と国民の生命力と太陽を、黒は国民の力と献身の精神を、白は国家の未来と海洋を示している。黒の帯により形作られる2つの三角形は、トリニダード島とトバゴ島を表している。
カーライル・チャンはまた、公共芸術作品の創作を依頼された。その中で最も有名な作品は、ポート・オブ・スペインのピアルコ国際空港の到着ロビーの目立つ位置に展示されている絵画作品「人類と生まれ持つ尊さ」だ。トリニダード・トバゴの有名な芸術評論家のジェフリー・マクライアン氏は、「この作品は、カリブ地域で最も重要な芸術品かもしれない」と評価した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年6月3日
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