日本 首相は流水の如く、政局混乱は鉄の如く
16日午後、衆議院が本会議で解散された。臨時閣議の結果、衆院選が「12月4日公示、同16日投開票」の日程で行われることが正式に決定した。日本政界において控えめ・着実のシンボルとされ、民主党の「最後の良心」とも言われた「ドジョウ首相」の野田氏も、首相就任からわずか1年あまりで国内外の問題のジレンマに陥り「退場」を余儀なくされ、結局は過去数代の首相とよく似た運命をたどった。1カ月後の衆院選に伴い、日本は世界的にも前例のない「7年間で7人の首相」という荒唐無稽な記録を打ち立てることとなる。国際金融報が伝えた。
▽経済:行き詰まりの突破は難しい
次の政権がどの党になろうとも、野田政権の残した「手のつけようのない混乱」に直面することだけは確かだ。英ロイター社は「次の選挙で、日本経済の足を引っ張る政策の行き詰まりを解決することはできないだろうと大多数が見ている」と指摘した。
野村総研・主席研究員のリチャード・クー氏は、「日本の経済学者は今も金融政策は万能だと考えている。日本の民主、自民両党はいずれもこの見方を取り入れており、日銀の緩和不足を批判している。日本の政治家が今後もこのような無意味な政策ばかり続けているようであれば、深刻な問題を引き起こすだろう」と警告した。
中国社会科学院日本研究所の龐中鵬氏は「民主党政権の支持率が急降下した重要な原因の1つに、日本経済の長引く不景気がある。次の首相がその地位を維持するためには、本気で日本経済を立て直さなければならない。そのためには、日本の内需市場と輸出市場の関係を真の意味で合理化し、両者を同様に重視するほかない。すなわち、輸出で経済をけん引する伝統的なやり方を重視しつつ、国内消費市場の促進・繁栄の重要性も重視する必要がある」と指摘、また「日本は自国の製品が世界一だという古い考えを捨て、絶えずイノベーションを繰り返さなければならない。過去の栄光に浸り、世界経済の日進月歩の発展に気づかないようであれば、『井の中の蛙』から抜け出すことはできない。また、日本は外交をしっかりと行い、少なくとも隣国と良好な関係を築かなければならない。民主党政権の3年間は外交がうまくいかなかったため、輸出に頼ってきた日本にとって大きな打撃となった」と語った。
もし自民政権が誕生すれば、一時的な円安・株高が予想されるが、中長期的な市場の動向は依然として予想が難しい。米国の「財政の崖」問題や欧州債務危機により、日本経済の上にはどんよりとした暗雲が漂っている。第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏は「日銀総裁人事、消費税増税など、日本経済にとって極めて重要な問題は今、変数に満ちている」と語った。