中国と対抗し首脳会議でASEAN取り込みを図る日本 (3)
■ASEANは「人質」となることを望まず
タイの英字紙「バンコク・ポスト」は「中国とどう付き合うかについて、ASEAN諸国間には考え方に違いがある。南中国海問題における中国の主張に対して、ラオスとカンボジアは共感を表明し、フィリピンは強く反対。他の国々は中立的立場だ」と報じた。シンガポール南洋理工大学で国際問題を専門とする李明江氏は12日「中日双方と良好な関係の維持を望むASEANにとって、日本と共同で中国と対抗するやり方が利益にならないのは明らかだ」と指摘。日本の南日本新聞は「[日ASEAN] 実現難しい対中包囲網」と題する社説で「ASEAN諸国にとっては日本も中国も重要な経済パートナーで、一方の肩を持つような事態は避けたいのが本音だ」と指摘した。中国商務部(商務省)研究院で日本を専門とする唐淳風氏は「ASEAN諸国から見ると、日本は喜んで金をくれる福の神だ。彼らは日本の機嫌を損ねることも望んでいないし、簡単に中国に尻尾をつかまれるようなことも当然しようとしない。彼らは日本を利用しているだけだ」と指摘した。広西社会科学院の孫小迎研究員は「中国新指導者は就任後一段と実務的で、周辺国に核心的利益と外交の譲れぬ一線という効果的なメッセージを発した。中日間にはさまれたASEAN諸国はどうすればいいかよく考えるだろう」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年12月13日