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韓国、床暖房「オンドル」の世界遺産申請を決定

同じ技術を有する中国が最大の障壁

 2014年03月17日14:48
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 韓国は、中国の機先を制し、伝統的な床暖房「オンドル」のユネスコ世界文化遺産への登録申請を行うことを決定した。同じく「炕(カン)」と呼ばれる床暖房を持つ中国は、韓国の世界遺産登録にとって最大の障壁となる見込みで、韓国政府による登録準備作業は、急ピッチで進められる模様だ。韓国メディアの報道を引用して環球時報が伝えた。

 16日付韓国聯合ニュースの報道によると、韓国国土海洋省は同日、専門家や関連協会から意見を聴取して検討した結果、床暖房「オンドル」の技術は世界文化遺産としての価値を備えているとの結論に達し、世界文化遺産への登録申請を行う決定を下した。国土海洋省の担当者は、「専門家による関連調査の結果、オンドルが、全人類が共有・保存・保護する価値のある世界文化遺産に値することが認められた。これにより、申請手続きをスタートさせることとした。専門家の事前調査によって、オンドルの世界文化遺産登録が実現性の高いものであると分かれば、国土海洋省は、今年下半期にも申請のための予算を組み、早ければ来年、オンドルの世界遺産登録申請作業に着手する予定だ」と述べた。

 中国の暖房技術「炕(カン)」は、伝統的な住宅建設技術のうち、現在も広く利用されている唯一のもので、韓国の「オンドル」は、この原理を用いている。この技術は、エアコンや電気ストーブなどによる暖房方式と大きく異なる。暖かい床の上に横たわると、サウナ効果があり、身体の緊張がほぐれ、とてもリラックスできる。韓国国土海洋省関係者は、「伝統的なオンドルは木の枝や木炭を燃料とし、石油・石炭などの化石燃料に比べ、環境保護をより重視している」と指摘。報道によると、中国も、「床暖房」は中国固有の技術であるとの認識を示していることから、「早い者勝ち」の原則にのっとり、韓国は申請作業を加速しなければならない。

  韓国朝鮮日報は16日、「韓国固有のオンドル技術の世界遺産申請が進められることとなった。だが、その最大の障壁は何と言っても『中国』だ。韓国政府は関連学術研究に着手した。また、床暖房文化は中国にもあり、中国はそれが自国固有の技術だと公言している。よって、『早い者勝ち』の原則にのっとり、オンドル技術の世界遺産登録申請作業を加速させる必要がある」と報じた。韓国毎日経済も、「中国に先を越されないよう、韓国は世界遺産申請を加速している」と伝えている。実のところ、韓国の「オンドル」と、中国北方の農村部に伝わる「炕(カン)暖房」の間には、大きな違いはない。

 韓国国土海洋省は、韓国文化財産庁と協議を進め、オンドル技術の世界遺産申請に先立ち、国内の無形文化遺産への登録申請を行う予定という。同部関係者は、「オンドル技術の世界遺産登録が成功すると、床暖房の独創性や優位性が世界に広く伝わるであろう。そうなれば、関連産業の輸出拡大や今後の発展に多大なメリットがもたらされる」とコメントした。(編集KM)

 「人民網日本語版」2014年3月17日

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