厚さ0.4ミリの極薄炭素鋼板を溶接し、「書道」を書き、金属部品の製造なら8人分の仕事をし、360キログラムを積載できる……さまざまな「神業」を身につけた中国の国産産業用ロボットが、5月8-11日に行われる第19回天津工業博覧会に登場した。
世界では新型コロナウイルス感染症の影響により、各業界のロボット導入意欲が一層高まりを見せている。産業用ロボット市場は勢いよく発展を続け、市場規模は過去最高を更新した。
煙台艾創ロボット科技有限公司の劉傑副社長は、「当社が今回出展した360キロを積載できるロボットの主な応用シーンは、新エネルギーの電池倉庫だ。動力電池は新エネルギー自動車(NEV)のコア部品で、完成車のコストの約40%を占める。動力電池メーカーの生産能力に対するニーズが日増しに増大する中で、大規模で、自動化・スマート化した、柔軟性の高い製造工法が発展トレンドの主流になり、質と効率を向上させ、コストを低下させると同時に、新しい製造技術において人間には解決できない難問を解決できるようになった。たとえば100キログラムのツールを持ち上げることなどだ」と述べた。
新たな応用シーンをもたらしただけでなく、中国の新エネルギー車業界の出現が従来の自動車業界の高い壁を打ち破ることにもなった。
浙江銭江ロボット有限公司北方大エリアの依明沢マネージャーは、「深く思うところがある」とした上で、「産業用ロボットのニーズが最も大きい自動車業界が応用シーンのほぼ50%を占める。しかし既存の海外の産業用ロボットメーカーが先に進出して主導権を握り、市場の圧倒的多数を占めているため、中国の国産ロボットが市場の一角を占めようとしても、ハードルが非常に高い」と述べた。
艾創公司は新エネルギー車業界の発展がもたらしたうま味を味わっているという。劉氏は、「当社の積載ロボットは性能が国際水準に達していると同時に、コストがより低く、双方向に協調するサービスが得意だ。多くの国内新エネルギー車メーカーが今年から当社の製品を全面的に採用するようになった。昨年10月から今年1月にかけて、360キロを積載できるロボットはずっと品薄状態だった」と述べた。
中国市場に比べて、世界の産業用ロボット市場はさらに広大なものだ。
今回の天津工業博では、出展した国産産業用ロボットメーカーがまるで申し合わせたように「海外進出」を口にした。
依氏は取材に、「今はどの国産ロボットメーカーも輸出を主要な売り上げ成長ポイントととらえている。当社も5年にわたって輸出を行い、今では安定した輸出システムを構築し、一定の海外顧客層を獲得している」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年5月11日