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中国では「夏の暑さは秋分の日まで、冬至は春に向けての第一歩」という言葉がある。今月22日午前5時48分、二十四節気の22番目「冬至」を迎えた。「至」は「極致」という意味があり、この日、太陽が南回帰線上の「極限」である真上に来て、一年で夜が最も長くなる。また、この日から、太陽は北へ回帰し始めるため、昼間の時間が少しずつ長くなっていく。この最も長い夜が明けると、暖かい春に一歩ずつ近づいていくことになる。人民日報が報じた。
中国では昔から、「冬至」の日から、季節や日常の変化に合わせながら、春の到来を指折り81日間数える「数九」という風習もある。「数九」とは、冬至の日から、最初の9日間を「一九」、次の9日間を「二九」というように、「九九」まで9日間を9回数えることを指す。 「九九歌」は、「一九、二九はポケットから手を出せない」、「三九、四九は氷の上を歩く」、「五九、六九は川沿いで柳を眺める」、「七九は川の水が溶ける」、「八九はガンが飛来する」、「九九でまた一九がやって来て、牛が畑を耕せるようになる」と唄っている。
「数九」が数えるのは「希望」で、春の到来を心待ちにする気持ちがそこに込められている。焦らずに、のんびりと1日1日数えるうちに、暖かい穏やかな春がやって来る。
中国人にとって、二十四節気の起点となる日である「冬至」は重要な祭日で、伝統的に「冬至は春節(旧正月)に匹敵するほど大切な日」と考えられてきた。中国の北方エリアでは、毎年、「冬至」の日に餃子を食べる風習がある。一方、南方エリアでは、湯圓(もち米粉で餡を包み茹でた団子)やお餅を食べる風習がある。餃子にしても、湯圓にしても、その作り方やレシピは十人十色であるものの、どれもおいしい具材が包まれており、そこには素晴らしい暮らしを願う人々の思いが込められている。 (編集KN)
「人民網日本語版」2022年12月22日