実体のあるロボットとあいさつを交わすのは、今や珍しい光景ではなくなった。これから人間は「デジタル社員」と一緒に働くようになる可能性もある。
開催中の世界人工知能大会(WAIC)2022の会場では、バーチャルなデジタルヒューマンが会場にいるパーソナリティと相互にやりとりをして場を盛り上げるスペシャルゲストになっていた。それだけでなく、各展示エリアではデジタルヒューマンのさまざまな応用が展示されていた。さきに「中国銀行保険報」が整理したところによると、中国工商銀行、中国建設銀行、興業銀行、北京銀行、中国平安保険、中国太平洋保険、衆安保険など複数の銀行・保険会社がすでにバーチャル社員を「採用」しており、多くの中小規模の銀行・保険会社もデジタル社員の分野で相次ぎ展開を加速させているという。
「この車は新しい外観デザインでトップクラスの優位性を確立しました」。一汽大衆(一汽VW)汽車有限公司と騰訊(テンセント)が共同で打ち出した一汽大衆オンラインクラウド展示ホールでは、バーチャルブランドキャラクターの「Ida」が自動車の購入アドバイザーに変身し、来場者に自動車の外観やスペックなどの説明をしていた。
今では、このようなデジタル社員はコールセンター、情報放送、展示会司会者、ガイド・説明、文化財の解説など複数の役割を担うことができ、「聞き取り、理解し、表現できる」双方向のスマートサービスにより、産業のデジタルトランスフォーメーションをサポートする。
WAICの会場では、広東省珠海市の珠海金智維情報科技有限公司も「デジタル社員」を出展していた。企業をサポートして、コンピューター上で行う規則的な反復型の大量のデータ処理作業を自動的かつ疲れ知らずで行うことができ、企業のコスト引き下げと効率引き上げに貢献するという。このように「デジタル社員」の企業での応用シーンは幅広い。同社の創業者で最高経営責任者(CEO)の廖万里氏は、「今年上半期時点で、当社は業界全体に50万人以上のデジタル社員を提供し、削減できた労働時間は累計1千万時間を超えた」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年9月5日