「賢くなった」フィットネス機器 実際のジムに取って代わるか?

人民網日本語版 2022年07月15日15:29

スマートフィットネス機器が人気だ。データによると、今年のショッピングイベント「618」のプレセール期間には、京東プラットフォームでスマートフィットネスミラー(映像と自分の姿が同時に映る半透明の鏡の本体に、人工知能<AI>技術を搭載したスポーツ・フィットネス用品)の取引額が前年同期比300%増加した。天猫(Tmall)プラットフォームではフィットネスバイク「Keepスマートダイナミックバイク」の取引量がプレセール開始から4時間で5500台を超え、同類製品の中でトップだった。

従来のダンベル、バーベル、ローイングマシン(ボートこぎマシン)などのフィットネス機器と異なり、スマートフィットネスミラーやスマートダイナミックバイク、さらには家庭用スマートトレーニングデバイスなどの製品は、デジタル化技術を運用して、フィットネスの時間的・空間的な制約を取り払っただけでなく、運動データをリアルタイムでフィードバックすることができて、たくさんの消費者の間で人気となっている。

北京市豊台区に住む楊青さんは成都擬合未来科技有限公司(FITURE)が製造するスマートフィットネスミラー「FITURE魔鏡」の旗艦タイプを手に入れた。「スマートフィットネスミラーは運動が好きになるだけでなく、子育ての神グッズにもなった。ミニプログラムをスキャンして、スマートフィットネスミラーにつなぐと、3千種類以上あるフィットネスカリキュラムの中から好きなものを選べて、その中には子ども用に作成された体を動かすゲームもある。うちの小学生の息子はこのミラーでトレーニングをしている時、集中していて真剣な表情だ」と楊さん。

同社は中国国内で最も早くスマートフィットネスミラーを打ち出した企業だ。先月には「FITURE」シリーズをバージョンアップして「魔鏡3」と「魔鏡3PLUS」を打ち出し、2人でトレーニングする場面に対応したAI認識機能を新たに搭載した。

一方で、10年を超えるフィットネス経験がある申彬さんは自宅でのトレーニングに対する要求が高い。「新型コロナウイルス感染症の流行中にはジムに行けなかった。普通のトレーニングバンドやダンベルでは自分の考える自宅トレーニングには物足りなかったので、家の中にしっかり運動できるジム部屋を作ろうと思ったが、残念ながら十分な広さがなかった」と申さん。

そんな申さんは今年5月、友人にすすめられて家庭用スマートトレーニングデバイス「Gym Monster」を購入した。パネルに表示されたメニューをタッチして、スタンダード、チェーン(負荷をかけた運動)、遠心(遠心力を使った運動)、等速(一定の速度で運動)の4つのタイプから自由に選ぶことができ、内蔵された2つのモーターが最大100キログラムの抵抗力を与えてくれるという優れものだ。さらにうれしいことに、折りたたむとわずか30センチ四方になり、非常にコンパクトだ。

AIとモノのインターネット(IoT)の技術がスポーツ業界に深く浸透するようになり、フィットネスデバイスもより「賢くなった」。スマートフィットネスデバイスは実際のジムに取って代わるだろうか。業界関係者はこの問題について、「フィットネスのスマートデバイスは主に家庭でのトレーニングシーンの需要に応えるもので、より多くの人が体を動かす習慣を身につけるようサポートするものだ。異なるトレーニングシーンが相互に補完し合ってはじめて、中国のスポーツ・フィットネス業界は急速な発展を遂げることができ、中国のフィットネス人口も拡大し続けることができる」との見方を示す。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年7月15日

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