将来に希望を抱く姿が鮮明な中国の高校生 「コロナ禍を経験した高校生の生活と意識に関する調査」

人民網日本語版 2022年07月15日16:04

6月9日、中国大学統一入学試験(通称「高考」)が終わり、試験会場となった河北省秦皇島市第一中学の前でジャンプする男子受験生(撮影・郭楠)。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、高校生たちの勉強や日常生活、対人関係・感情、メンタルヘルスなどにどのような変化があったのだろうか?中国青少年研究センターは米国、日本、韓国の研究機関と共同で、2021年12月に、4ヶ国ので「コロナ禍を経験した高校生の生活と意識に関する調査」を実施した。中国青年報が報じた。

調査は4ヶ国の高校生1-3年生を対象に、同じ質問をして実施された。有効回答は、中国3435人、米国1784人、日本4132人、韓国1838人から得られた。中国では、北京市や遼寧省遼陽市、江蘇省南京市、河南省鄭州市、陝西省西安市、四川省成都市の高校24校の高校生を対象に調査が実施された。

調査報告によると、中国の高校生は将来に対して楽観的で希望を抱き、自分の将来の目標をはっきり決めていた。他の3ヶ国の高校生と比べると、中国の高校生は「有名な大学に入ること」への願望が強かった。

将来に希望を抱き、はっきりとした目標を持つ中国の高校生

中国の高校生の約9割(88.5%)が「将来への希望を持っている」、9割以上(94.6%)が「将来に備えて、現在の勉強が大切だと感じている」、7割(71%)が「自分の将来の目標をはっきり決めている」と答え、それら回答の割合は米日韓の高校生よりも高かった。また、中国の高校生の約7割(67.9%)が「将来のことを悩むより今をを楽しみたい」と答え、その割合は韓国の高校生(69.8%)よりも若干低かったものの、米国(67.2%)と日本(66.7%)の高校生を上回った。

そして、「自分の将来に不安を感じている」と答えた中国の高校生の割合は米日韓の高校生よりも目に見えて低く、30ポイント以上下回った。中国の高校生が将来への希望を抱き、はっきりとした目標を決めていることは明らかで、将来のために一生懸命勉強しながらも、現実を受け止めることができている姿が浮かび上がっている。

中国の「有名な大学に入ること」の割合が他3ヶ国を大きく上回る

将来、どのような目標を持っているかについての調査では、「有名な大学に入ること」(91.7%)、「お金持ちになること」(92.6%)、「自分の趣味を生かす暮らしをすること」(95.3%)、「のんびりと気楽に暮らすこと」(94.2%)、「社会のために役立つ生き方をすること」(95.4%)、「専門的な技術や特技、資格を持つこと」(92.6%)、「高い社会的地位に就くこと」(82.0%)といった目標の割合で、中国の高校生が他の3ヶ国を上回っていた。

こうした結果から、中国の高校生は、個人としてより良い暮らしをすることと共に、社会の役に立ちたいと強く願っているということが見てとれる。他の3ヶ国の高校生と比べて、割合の差が最も大きかったのは「有名な大学に入ること」という目標で、中国の高校生の割合は他3ヶ国の高校生より16-50ポイント上回っていた。

新型コロナ発生前より将来の目標への期待を高める中国の高校生

2016年に中米日韓の高校生を対象に実施された、将来どのような目標を持っているかについての調査と比較すると、新型コロナウイルス感染拡大発生前と比べて、中国の高校生が将来に対してより高い目標を掲げるようになっていることが分かる。高まりが顕著な目標は、「有名な大学に入ること」や「社会のために役立つ生き方をすること」、「リーダーになること」で、それぞれ10-11ポイント上昇した。日本の高校生も、ほとんどの目標の割合が上昇し、特に「お金持ちになること」や「リーダーになること」の割合が約8ポイントと3ポイント上昇した。ただ、「有名な大学に入ること」と「高い社会的地位に就くこと」の割合は、約6ポイントと3ポイント低下した。米国の高校生は、全ての目標の割合が低下し、低下幅がもっとも大きかったのは「有名な大学に入ること」、「高い社会的地位に就くこと」、「リーダーになること」で、それぞれ約8ポイント、10ポイント、5ポイント低下した。韓国の高校生の将来の目標の割合も、ほとんどが低下し、低下幅が最も大きかったのは、「社会のために役立つ生き方をすること」で13ポイント低下。次に「円満な家庭を築くこと」が続き、9ポイント低下した。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年7月15日

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