中国は条件満たす地域で積極的にHPVワクチン無料接種展開へ

人民網日本語版 2022年07月15日15:17

中国国家衛生健康委員会はこのほど、広東省や海南省、福建省などの経験を大々的に普及させ、条件を満たす各地域に対して、政府民生プロジェクトや医療保険基金といった複数のルートを活用して資金を調達するそれぞれのノウハウと結び合わせて、無料でHPVワクチン接種を行うことを率先して重点的に推し進めるよう奨励した。そうすることで、子宮頸がんを予防する効果が証明されているHPVワクチンの接種率を継続的に上昇させたい考えだ。人民網が報じた。

中国では現在、5種類のHPVワクチンが承認されている。3種類は輸入HPVワクチンで、2種類は国産HPVワクチンとなっている。統計によると、2018年から2020年にかけて、中国各地で報告されたHPVワクチン接種回数は、341万7000回、675万3000回、1227万9000回と、年々増加している一方で、その接種率は依然として低い。

中国国家衛生健康委員会は、「現在のところ、HPVワクチン接種は国家免疫計画には組み込まれておらず、『接種は自費、任意』を原則に実施されている。当委員会は、条件を満たす地域がHPVワクチン接種を、現地の市民に益をもたらす政策に組み込むよう積極的に奨励している。広東省、海南省、福建省の3省は前後してHPVワクチン接種を、2022年の省委員会と省政府が省に暮らす人々のために実行するプロジェクトに組み込み、省全域で、適齢の女児を対象に無料で、2価の国産HPVワクチン接種を実施している」と説明する。

国家衛生健康委員会は2021年5月、中国全土15都市で、「健康都市建設が健康中国行動を促進する革新的スタイル」のテスト事業を開始し、子宮頸がん撲滅に向けた対策の模索を行っている。山東省済南市や福建省厦門(アモイ)市といった都市は適齢の女児を対象としたHPVワクチン無料接種政策を相次いで打ち出した。また、四川省成都市はHPVワクチンを接種する適齢の女児を対象に、一人当たり600元(1元は約20.5円)の補助金を支給している。広東省深セン市は、HPVワクチン接種を医療保険の個人アカウント支出の範囲に組み込み、社会から好意的な反応を得ている。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年7月15日

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