(イラスト著作権は東方ICが所有のため転載禁止)
今年はミレニアル世代の「00後(2000年代生まれ)」が初めて社会に足を踏み入れる。「80後(1980年代生まれ)」や「90後(1990年代生まれ)」と同じように、00後もさまざまなレッテルを貼られている。経営者に言い返す、わがままですぐに仕事を辞める、ガラスのように繊細で弱い心……レッテルにはいつもどこか偏りがあるが、実際に社会に出て働くようになった00後は、職場でどのような姿を見せているのだろう。「中国青年報」が伝えた。
今年大学を卒業した2000年生まれの王咩咩さん(仮名)は、2年生の頃からメディア関係の企業で実習生をしてきた。「00後の最大の特徴は目標が明確であること。大学院に行くか就職するか決めるのはますます早くなっている。一度方向性を決めたら、全力でそちらに向かう」という。
00後の目標が明確なことは、以前より豊富な情報収集とより激しくなった競争環境に原因がある。00後の多くは小さい頃からインターネットに触れ、より多様な情報を得ることができた人たちだ。ネットで同世代の人が何をしているか、選択する道によってどんなメリットとデメリットがあるかなどの情報に触れてきた。職業の方向性を早く決定するため、大学1年の頃からいくつかの実習を経験し、実習の中で試行錯誤を重ねてきた人が多い。
00後は目標が明確なだけでなく、非常に楽観的でもある。調査によると、回答した大学生の20%以上が、「大学を卒業したら月収は1万元(1元は約19.3円)を超えると期待する」と答えており、これは00後の大半が恵まれた物質的条件の環境で育ったことと関係がある。だからこそ、00後の多くは仕事を探す時に自分の興味関心をより重視する。
一般的な意味での「アルバイト」とは異なり、00後のフレキシブルワークはネットやビッグデータなどの新技術の応用を背景とした自主的な就職や起業を指す。頭の動きが活発で、創造性に富んだ職場の新人たちは、より自由な労働環境を志向し、自分の好きなことで働けるなら、大企業で「歯車の一つ」になるよりずっとましだと考える。
企業で働くことを選択する場合、00後は自分の興味関心だけでなく、企業の雰囲気をより重視する。前出の王さんは最近転職を考えており、その理由は「会社が実現しそうもない約束をするから」だという。「社長はプロジェクトが成功すれば報奨金を出すといっているが、プロジェクトの進捗が遅く、組織内で運営する新メディアはアクセス数やクリック数が重要な業績評価指標(KPI)になるので、誰もが効果の薄い内部競争を繰り広げ、早めに退社しようものなら『努力が足りないのでは』と疑いの目を向けられる」と王さん。