ユニバーサル北京リゾートが8月30日に発表したところによると、リゾートは9月20日に開園する。テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・北京」、2つのリゾート型ホテル、商業施設「ユニバーサル・シティ・ウォーク北京」も同日に一般開放されるという。「環球時報」が伝えた。
この情報が伝わると、ユニバーサル・スタジオ・北京の人気が急上昇した。旅行予約サイトのQunar.Comでは、発表から30分もたたずに、同サイトのプラットフォームでの中秋節(旧暦8月15日、今年は9月21日)の北京行きの航空券の検索件数が前週の11倍以上増加し、中秋節連休では北京が一番人気の目的地になった。同じく旅行予約サイトの携程旅行のプラットフォームのデータでは、発表から1時間以内に、同プラットフォームの「ユニバーサル・スタジオ・北京」関連情報の閲覧件数が同830%急増した。
ユニバーサル・スタジオ・北京は北京国際リゾート有限公司が所有し、同社は北京首寰文化旅遊投資有限公司とコムキャストNBCユニバーサルが共同で所有する中外合弁企業だ。ユニバーサル・スタジオ・北京の第一期工事の敷地面積は159.57ヘクタールで、毎年のべ1500万人の観光客を受け入れる見込みだ。将来の第二期工事、第三期工事では西遊記など中国のオリジナルキャラクターも導入されるという。
筆者は内部テスト期間にユニバーサル北京リゾートを取材した。平日でそれほど人は多くないと思っていたが、到着してみると人気のテーマパークにも負けない人手だった。入場する観光客1人1人に体温測定と健康コードのチェックが行われ、マスクをしていない人にはマスク着用が呼びかけられていた。エントランスを通ると、真っ先に現れるのはテーマパークではなくシティ・ウォークだ。そこには各種のショップが集まり、ユニバーサル・スタジオ・北京のおみやげを扱う店、テーマレストラン、全聚徳など中国現地のレストランが集まる。さらに進むと、ホテルとユニバーサル・スタジオ・北京が見えてくる。ユニバーサル・スタジオ・北京は7つのテーマエリアに分かれ、ハリー・ポッター、トランスフォーマー、カンフー・パンダ、ハリウッド・ブルーバード、ウォーターワールド、ミニオン、ジュラシック・ワールドのエリアがある。当日体験できたのは3エリアのアトラクションだけだったが、スリルと楽しさにあふれ、音と光のテクノロジーと機械・設備が融合して、映画の主人公になって冒険に乗り出すようなリアルな感覚を味わえた。
観光業の専門家で北京聯合大学特任教授の張凌雲氏は取材に、「ユニバーサル・スタジオ・北京がもつ世界的に有名なブランドとしての影響力に、新型コロナウイルス感染症の流行中に消費者の心の中で積もりに積もった『出かけたい』気持ちが合わさって、中秋節と国慶節(建国記念日、10月1日)の両連休にはユニバーサル・スタジオ・北京が全国的に人気の旅行先になるだろう。受け入れ人数がのべ1千万人を超えるとすると、そこから生まれる消費規模は非常に大きなものになり、地域経済の発展をけん引する役割が突出することになる。しかし、現在は感染症という特殊な時期にあり、観光スポットは厳重な防疫措置を取り、観光地の人の流れは必ず抑制されるはずだ。そのためユニバーサル・スタジオ・北京が生み出す巨大な消費力はこれから徐々に発揮されることになるだろう」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年9月2日