8月の山東省栄成市は絵のような風景が広がっている。機械の轟音と共に、縦に列をなした牡蠣が海面から引き上げられ、ベルトコンベアに運ばれながら、海水による力強い洗浄により、きれいな牡蠣が収穫された。「海で養殖した牡蠣は小麦の収穫のように、機械化収穫を実現した」。操作の現場で、山東省栄成市栄金牡蠣養殖合作社の閆栄金社長は、「牡蠣機械化収穫設備があれば2-3人で収穫できる。作業ペースは1分あたり8-10メートル、生産能力は1時間あたり6-8トン。人の手による収穫より効率が6-10倍上がり、収穫率が99%に上がった」と笑顔で語った。科技日報が伝えた。
山東省水産学会はこのほど専門家を集め、「牡蠣海上自動化収穫・清潔システムの研究開発及び産業化モデル」成果に対して評価を行った。そして同成果は検収に合格した。評価専門家チームは、同システムは中国で初めて作られたもので、成果は全体的にトップ水準に達したとの見解で一致した。
同システム研究開発チーム、中国水産科学研究院漁業機械機器研究所筏式養殖機械化科学技術イノベーションチームの責任者である沈建氏によると、国家貝類産業技術体制のサポートを受け、研究チームは牡蠣垂下筏によるけん引、水中での引き上げ・輸送、高圧スプリンクラー・洗浄などの設備を開発し、筏式垂下養殖牡蠣機械化収穫・洗浄一体化作業システムを構築した。
評価専門家チーム長を務める中国海洋大学水産学院の李琪教授は、「従来の人の手による作業方法と比べ、同システムは生産効率を10倍引き上げ、人の手による作業を9割減らし、収穫率を91%から99%以上に引き上げた。現在の牡蠣養殖・収穫における深刻な労働者不足の問題を効果的に解決した。同時に従来の陸上洗浄と比べ、同収穫設備は陸上の汚水排出を減らし、洗浄用水の汲み取り、原材料の輸送、洗浄後の廃水の排出を回避し、省エネ・排出削減・クリーン生産を実現した。養殖の密度を下げ、延縄養殖の新技術を採用し、牡蠣筏式機械養殖のスタイルを構築したうえ、牡蠣収穫と洗浄の集積システムを設計・建造した。牡蠣筏式養殖の機械化収穫を実現し、海水養殖の機械化プロセスを推進した」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年8月5日