国家統計局は15日、今年11月の中国経済データを発表し、1-11月の全国ネット通販売上高が10兆元(1元は約15.8円)の大台を突破したことを明らかにした。中国新聞網が伝えた。
ネット小売高が10兆5374億元に
データをみると、1-11月の全国ネット小売高は10兆5374億元に上り、前年同期比11.5%増加し、成長率は1-10月を0.6ポイント上回った。このうち実物商品の小売高は15.7%増加し、社会消費財小売総額に占める割合は25%となった。
ネット小売高の10兆元の大台突破では、「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)期間にネットユーザーたちが盛んに買い物をしたことの「功績」を忘れるわけにはいかない。
今年の「ダブル11」は期間が長くなり、今年最大の爆発的消費を生み出すことに成功した。11月1日0時から12日0時までの天猫(Tmall)と京東の取引額は、最終的に7697億元と確定された。
SNSで「リベンジ的消費」と検索すると、大勢の人が自分の「爆買い」の成果を披露しているのを目にするだろう。ネット通販画面のスクリーンショットを公開する人もいて、数十件も注文したケースもある。
買い物のペースが加速するにつれて、消費の成長率も回復を続けた。11月の社会消費財小売総額は3兆9514億元で同5.0%増加し、成長率は10月より0.7ポイント上昇した。
国家統計局の付凌暉報道官は、「ネット小売が急成長を保ったと同時に、実店舗の売り上げも回復した。1-11月には、実店舗の小売高の減少幅が1-10月より1.5ポイント低下し、ここから消費は成長の勢いがまだ続いていることがわかる」と述べた。
さらに3つのデータがマイナスからプラスへ転換
11月にはショッピングの一大イベントが行われただけでなく、国民経済の回復の流れが一層明らかになり、さらに3つの指標がプラス転換を達成した。
このうち民間投資の成長率が今年初めてプラスになった。データによると、1-11月には、全国の固定資産投資(農家を含まない)は同2.6%増加し、成長率は1-10月を0.8ポイント上回った。民間投資額は同0.2%増加し、成長率は今年初めてプラスになった。
このほか、1-10月には、全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の利益総額が5兆124億元に達し、同0.7%増加し、成長率は今年初めてマイナスからプラスに転じた。1-10月の一定規模以上のサービス企業(年売上高2000万元以上の企業)の営業収益は同0.3%増加し、こちらも成長率が今年初めてプラスになった。
都市部の調査失業率が4ヶ月連続低下
雇用は民生の基本であり、経済が回復するにつれて、雇用規模も拡大した。
データによると、1-11月には、全国都市部の新規雇用者が1099万人に上り、通年の目標任務の122.1%を達成した。
その一方で調査失業率が低下を続けた。11月の全国都市部の調査失業率は5.2%で、10月より0.1ポイント低下し、4ヶ月連続で低下した。このうち25-59歳の調査失業率は4.7%で同0.1ポイント低下した。
付報道官は、「経済の回復にともなって雇用が拡大し、個人の収入の増加にプラスに働いた」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年12月16日