音声について、大谷さんは、「たくさんの人が往来する街中から聞こえる、とても北京らしい環境音は、北京太鼓の演奏者・閻秋霞や駱玉笙の作品、老北京の歴史・文化の録音資料を活用した」と説明。それをそのまま付けるのではなく、左右の音を微調整することで、非常に臨場感ある仕上がりになっている。
そして映像を見た多くの人をしみじみとさせているのが、動画に出てくる人が出会った人や分かれる際に挨拶を交わすシーンで、互いに膝を屈伸させて挨拶したり、両手の指を胸の前で組み合わせて上下に動かしながら腰を少しかがめて礼をしたりと、その「とても礼儀正しい中国人」を現代の中国人が見ると、とても新鮮な気持ちにさせられる。あるネットユーザーは、「1つ目は、満族が目上の人に対する敬礼の一種で『打千』。2つ目は、『作揖」という漢族の男性間の挨拶」と挨拶の「豆知識」を紹介し、「孔子像を見たことがあるだろうか?その像は『作揖』をしている」と説明。さらに、「3つ目は『万福』と呼ばれる、古代漢族の女性の間の挨拶だ」とコメントを寄せている。
また、多くのネットユーザーからは、「ドキュメンタリーでは、やっぱり直観的な臨場感を味わえる。これは、映画やドラマには絶対にないもので、とても不思議」、「この映像を撮影したカメラは、時空トンネルのようで、100年前の人が不思議そうな顔でカメラをみている。一方、100年後の今、現代化した生活を送る私たちも不思議そうに彼らの生活を見ている。年月というのはとてもミステリアスで、今私たちが自分の生活の様子を楽しく記録しているブログを、100年後の人たちが、同じように不思議そうな顔で見るようになるのかもしれない」などのコメントが寄せられている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年5月13日