国務院共同対策メカニズムは26日午後、感染対策医療物資の輸出品質監督管理強化についての記者会見を行い、商務部(省)対外貿易司の李興乾司長が質問に答えた。中国新聞網が伝えた。
【記者】世界貿易機関(WTO)が23日に発表した報告によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界の累計80ヶ国がマスク、手袋などの医療用防護用品の輸出を禁止または制限して、自国での物資不足の苦境を打開しようとしている。中国政府は(2020年)第5号公告に続いて第12号公告を迅速に打ち出した。これは中国も防疫物資の輸出を制限することを意味するのか。
【李司長】人類は運命共同体であり、One world one fight(1つの世界、1つの闘い)だ。感染症との闘いで、各国は同じ戦場に立っている。中国は全国規模で生産の再開、ビジネスや市場の再開が急速に進み、国内の感染対策任務は引き続き非常に大きく重大であるが、中国政府はこれまでずっとさまざまな方法とルートを用いて感染症と闘う国際社会へできる限りの支持と支援を送ってきた。中国はこれまで防疫物資の輸出を制限したことはないし、あらゆる手を尽くして世界各国の調達に便宜を与え、支持を送ってきた。
第1に、各国が中国でビジネスとして防疫物資を調達するルートは完全に開かれている。商務部の業務統計によれば、4月25日現在、世界の74ヶ国・地域と6つの国際機関が中国と医療物資のビジネス調達契約192件に調印し、契約額は累計14億1千万ドル(約1513億4千万円)に達した。また72ヶ国・地域と8つの国際機関が現在、中国とビジネス調達商談129件について話し合いを進めている。中国の31省(自治区・直轄市)は市場化された調達方法によって、これまでに191ヶ国・地域に防疫物資を輸出した。商務部は関連当局とともに、ニーズのマッチング、物品調達ルートの確保、物流・輸送、輸出通関手続き、標準・認証などで積極的な支持を送ってきた。
第2に、税関の統計データからわかるように、医療物資の輸出規模が安定的に拡大している。4月24日には、中国からマスク10億6千万枚を輸出した。この数字は3月31日に第5号公告を出す前の2億2400万枚と比較すると、4.7倍増加したことになる。
第3に、多くの国が中国から調達した防疫物資を高く評価する。多くの国の政府はさまざまなスタイルで中国に感謝を伝え、中国から調達した防疫物資の品質を高く評価する。中国が生産した防疫物資は連日最速のスピードで物資をすぐにも必要としている国・地域に輸送されている。私たちは世界各国の人々が一日も早く難関を乗り越えることを心から願っており、いわゆる「中国の輸出制限」は完全に曲解であり誤解だ。
人の命に関わることは何よりも大事であり、防疫物資の品質と安全性には少しでもいい加減なところがあってはならない。品質検査に合格しなかった防疫物資について、中国政府が放任したり管理を怠ったりすることは絶対にない。2つの公告はそれぞれ医療用と医療用以外の防疫物資の品質監督管理を厳格化するもので、防疫物資の輸出を制限することはまったくない。各国の人々の生命と健康への強い責任感に基づく主体的な行動であり、中国の検査に合格した製品を国際市場により効果的に提供することを確保し、各国のエンドユーザーを安心させ、実際の行動によって世界の感染症との闘いに積極的に寄与することが根本にある。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年4月27日