日本の厚生労働省は今月17日午後、新型コロナウイルスの集団感染が起きているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で、新たに504人の検査を行ったところ、99人の感染が確認されたと発表した。そのうち70人は無症状だった。
これまでに、「ダイヤモンドプリンセス」号に乗船している乗客約3700人のうち、1723人が検査を受け、454人の感染が確認されており、検査を受けた乗客の約26%が感染したことになる。
厚生労働省の方針では、船内に残っている乗客は、原則として今月19日に健康観察期間が終了する。
クルーズ船上の全ての乘客と船員は隔離状態にあるものの、感染者の急増に歯止めはかかっていない。
在日本中国大使館によると、クルーズ船上には中国人が約300人乗船している。内訳は中国大陸部の住民22人、香港地区の住民260人、澳門(マカオ)地区の住民5人、台湾地区の住民24人だ。
感染者が増加の一途 クルーズ船の構造と関係?
ジョンズ・ホプキンス大学のセンター・フォー・ヘルス・セキュリティーのAmesh Adalja博士は取材に対して、「今一番必要なのは、乘客がクルーズ船を離れ、必要な人が相応の医療援助を受けることだ。クルーズ船など密封された空間内では、乗客が宿泊する客室は距離が近く、呼吸器を通して伝播する伝染病が拡散しやすい」と指摘した。
報道によると、クルーズ船が隔離状態になってからも、感染者が増加の一途をたどっているのは、クルーズ船の構造と関係がある可能性がある。通常、クルーズ船のほとんどの客室は密閉状態で、内部の通風は外循環系統と内循循環系統を含めてセントラル空調で調整されている。外循環系統は、外の換気口と繋がっていて、海上の空気を吸い込み、そして客室の温度を調整している。