新型肺炎感染拡大の中国に日本企業がしてきたことは?

人民網日本語版 2020年02月18日09:33

新型コロナウイルス感染による肺炎の感染が湖北省武漢市から爆発的に拡大するようになると、日本の各界はすぐに行動を起こしている。特に、物資的支援における量とその種類が多かった。日本の企業と民間団体、個人が支援の手を差し伸べ、中国のウイルスとの闘いをサポートしている。こうした状況を見ると、中国の日本に対する好感度はかなり向上していると感じさせられる。(文:陳言・日本企業(中国)研究院執行院長。環球時報に掲載)

キヤノンや日立製作所、富士フイルムなどの医療設備メーカーは続々と関連製品を湖北省武漢市に送っている。日本企業が寄付しているほぼ全ての製品はコロナウイルスとの闘いの第一線にそのまま投入することができる。最も効率よく、効果的に利用できるようにと、日立製作所はCT医療設備を寄付する前に、中国の関連当局と何度も話し合いを重ねた。パナソニック傘下の企業も、世界各地の資源を緊急調達し、呼吸器とウイルス検査機を緊急生産している。

確かに、多くの人が指摘しているように、日本企業は中国において大きなビジネスを展開しており、中国市場が1日でも早く通常の状態に戻れるかは、それら企業の利益にも大きく関係する。しかし、筆者は、日本企業の今回の中国のウイルスとの闘いに対する支援は、心からのもので、精一杯のことをしてくれていると思っている。資生堂グループの魚谷雅彦最高経営責任者(CEO)は、ある動画の中で、武漢などに義援金を寄付するほか、今後6ヶ月間のアジアでの売上の1%を特別基金として、関連の支援活動に使うことを表明した。2019年の統計に基づいて計算すると、売上の1%は約1億3000万元(1元は約17.4円)に達する。この特別基金は、巨額であるだけでなく、長期に渡る支援を約束している。

春節(旧正月、今年は1月25日)に合わせた休暇明けの今月2日、エコガラスや高精細ハーフミラースクリーンなどの製品を生産する日本のAGCグループの上田敏裕中国総代表は予定通り北京に戻り、日本から持って来たN95のマスク40枚全てを河北省承徳豊寧県のある病院に寄付した。上田氏は取材に対して、「私は医師ではないので、N95のマスクをつける必要がなく、医師に使ってもらったほうがいい」と話した。そして、「北京の状況が深刻ならば、私はすぐにも北京に戻り、第一線でグループ全体の運営の指揮を執り、対応する必要がある」と、企業活動や操業再開を常に気にしている様子だった。

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