2016年の微博(ウェイボー)の「スーパー有名人祭り」の投票で選ばれたライブ配信パーソナリティベスト10のうち、東北地域出身者が6人を数えた。SNSアプリ「陌陌」(MOMO)が発表した「2017年配信パーソナリティ職業報告」によると、全国の男性パーソナリティの63.3%が東北3省の出身で、一日あたりの平均配信時間は8時間を超えるという。「文匯報」が伝えた。
動画投稿SNSアプリ「快手」の公式マーケティングプラットフォームが発表するライブコマース人気ランキングの今年6月のランキングをみると(618<6月18日のネット通販イベント>の業績が中心)、上位6位に並ぶネット有名人の3分の1が東北出身だった。
ショート動画プラットフォームの東北出身者だけでなく、実はかなり前から東北人は各方面で活躍しており、たとえば宋丹丹が出ていた作品「白雲黒土」、趙本山が出ていた作品「郷村愛情」などを見るとよい。……文芸創作者だけでなく、東北出身のスターもたくさんいる。老TFboysの雷佳音、鉄門檻教主や鞍山道明寺などと呼ばれる王彦霖、林狗と呼ばれる林更新、バラエティ番組の常連・魏大勲などがいる。趙本山とその門下生たちももちろんいる。
なぜ東北出身者はライブ配信もバラエティもこなすことができるのだろうか。原因はおそらく次の3点だ。
1つ目は冬が長く、ひますぎることだ。地理や気候が他の地域とは異なるため、寒くなり雪が降る季節になると、東北人は家にこもって、屋外での活動をできるだけ避けるようになる。しかし長い冬に家の中に閉じこもっているのは非常に退屈なので、ちょっとした娯楽や暇つぶしが必要になる。世間話をする、パフォーマンスをする、男女2人の歌や掛け合いのコントを見るなどだ。
2つ目は東北のなまりがどことなくユーモラスなことだ。早くから趙本山や潘長江の一連の作品の影響を受けて、東北弁は全国で、とりわけ北方地域で一世を風靡し、人々は東北弁をより素早く聞き分けられるようになった。
3つ目は東北文化のもつ包摂性だ。歴史的にみて東北は少数民族や移民が集まって住んでいた地域であり、モンゴル族、満州族、赫哲(ホジェン)族などさまざまな民族が暮らしている。またかつての統治者も漢文化を学ぶよう提唱したため、外から来た移民も新しい文化に溶け込み、こうして東北は各方面を包み込み、多様化した文化形態をゆっくりと形成していった。
東北人のライブ配信で売れないものはない
ネット有名人のアニキ・李佳■(王へんに奇)は、15分のライブ配信で口紅1万5千本を売り上げた。19年の淘宝(タオバオ)の618では、3分間で売上高が600万元(1元は約15.5円)に達した。