国務院新聞弁公室は14日、今年第1-3四半期の輸出入の状況についての記者会見を行った。税関総署の李魁文報道官(統計分析司司長)が会見で説明したところによると、同期の中国の対外貿易輸出入額は22兆9100億元(1元は約15.3円)に上り、前年同期比2.8%増加した。このうち輸出は12兆4800億元で同5.2%増加、輸入は10兆4300億元で同0.1%減少、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は2兆500億元の黒字で、黒字額は44.2%拡大した。9月の輸出入額は2兆7800億元で同3.3%減少した。うち輸出は1兆5300億元で同0.7%減少、輸入は1兆2500億元で同6.2%減少だった。人民日報海外版が伝えた。
李報道官は、「総じて言えば、第1-3四半期の中国対外貿易の運営は全体的に安定し、安定の中で質を向上させる状況だった。貿易方式をみると、一般貿易の主導的役割がさらに顕在化した。第1-3四半期には、中国の一般貿易輸出入額は13兆6400億元で同4.8%増加した。うち輸出は7兆3千億元で同8.7%増加し、輸入は6兆3400億元で同0.7%増加した」と述べた。
輸出商品をみると、電気機械製品と労働集約型製品の輸出が同じペースで増加した。同期の電気機械製品の輸出額は7兆2500億元で輸出額の58.1%を占めた。輸入商品をみると、原油や石炭などの大口商品の輸入量が増加し、豚肉や牛肉などの輸入量の増加幅が拡大した。同期の原油輸入量は3億6900万トンで同9.7%増加し、石炭は2億5100万トンで同9.5%増加、天然ガスは7122億2千万トンで同10%増加した。豚肉輸入量は132万6千トンで同43.6%増加した。
貿易相手国別にみると、市場開拓の効果が一層高まった。同期の中国の2大貿易パートナーである欧州連合(EU)、ASEANとの輸出入額をみると、EUは3兆5700億元で同8.6%増加し、ASEANは3兆1400億元で同11.5%増加した。米国との貿易額は2兆7500億元で同10.3%減少した。
李報道官は、「今年第1-3四半期には、中国と『一帯一路』(the Belt and Road)沿線国との輸出入額が6兆6500億元に達し、同9.5%増加し、同期の輸出入額の29%を占め、割合は前年同期より1.8ポイント上昇した。中国は一連の対外開放の重大措置を打ち出し、新しい高水準の対外開放を推進し、対外開放の新局面の形成を加速して、企業が新市場を積極的に開拓し、グローバル市場の配置を最適化するよりどころとなる自信と勇気を与えてきた。たとえば、『一帯一路』建設が安定的に推進されるのにともない、中国と沿線諸国との経済貿易協力はより緊密になり、貿易往来がより活発になった」と強調した。
李報道官は、「未来の中国の対外貿易の発展が直面する外部環境は引き続き複雑で厳しいものであり、不安定要因や不確定要素が増大するが、中国の対外貿易発展の強靱性は高く、対外貿易の構造が最適化し、原動力の転換が加速するという全体的な情勢には変化がなく、1年を通して対外貿易は引き続き全体的に安定し、安定の中で質を向上させる発展状況を維持するだろう」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年10月15日