9月16日、甘孜格薩爾空港に着陸した3U8013便。これにより四川甘孜格薩爾空港は正式に運用を開始。成都から同地への移動時間が大幅に短縮された(撮影・江宏景)。
四川航空が初就航するエアバスA319 型旅客機が16日、標高4068メートル地点にある四川甘孜格薩爾(ガンゼ・ケサル)空港に着陸し、中国で5番目となる標高4千メートル以上にある民用航空がその運用をスタートさせた。新華社が報じた。
甘孜格薩爾空港は2017年6月に着工し、2年間の工期を経て完成した。路線開通後は四川省の省都成都から甘孜藏(カンゼ・チベット)族自治州康北中心部までの所要時間は、従来陸路で8~9時間かかっていたところが、空路で1時間に短縮される。
甘孜州委員会の担当者は、「空港がオープンしたことで、甘孜州康北地区に住む50万人の「山は高く道はとおく、山越えを繰り返す」という交通状況が大幅に改善された。さらには、全州における緊急救援・災害救助レベルが高められ、地方の経済社会と全域の観光発展が促され、『貧困脱却の難関攻略』および『小康社会の全面的完成』を後押しする上で極めて大きな意義を備えている」としている。
格薩爾空港ターミナルビルエリアは、全体的に格薩爾文化をテーマとした建築スタイルと地域文化の特徴を十分に表現。空港ターミナルビルには、チェックインカウンター4台、搭乗ゲート4ヶ所、ベビールーム、救急救護室、バリアフリーなどの施設が備えられているほか、給水ステーション、雨水汚水処理・ゴミ中継輸送・熱エネルギーなど各種システムも配備されている。
このほか、空港ターミナルビルには、酸素製造装置が設置されており、約200台の四方拡散噴霧ノズルがビル内の隅々に酸素を送り込み、さらに110台の「酸素製造ボックス」がビル内の酸素量を調整している。同空港の旅客キャパシティは年間延べ50万人に達する見通し。
現在、格薩爾空港は成都と結ばれており、近く、重慶、西安、昆明との路線も開通する計画という。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年9月17日