2013年に習近平国家主席「一帯一路」共同建設構想を打ち出して以降、すでに150余りの国や国際組織が中国側と「一帯一路」共同建設協力文書に調印し、「一帯一路」構想及びその従う人類運命共同体の構築という理念が国連決議に盛り込まれた。5年余り、「一帯一路」の大合唱は調和とウィンウィンのハーモニーを奏でてきた。「一帯一路」のもたらす未曾有のチャンスに世界は期待している。(文:羅来軍・中国人民大学長江経済ベルト研究院院長、「中国の案」研究院執行院長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
◇先進国と途上国の協力の橋渡しをする。先進国と途上国は政治、経済、文化、歴史、風習などの面で違いが大きく、両者間の政治的相互信頼、経済的融合、文化的包摂は容易ではない。「一帯一路」沿線国は途上国が中心だが、「一帯一路」協力は全世界に向けられており、先進国の参加を積極的に歓迎している。ベラルーシのAnatoly Tozik元副首相が指摘したように「この構想が着眼するのはユーラシア大陸ではなく、地球全体」なのだ。リスクと不確定性が日増しに高まる国際情勢において、「一帯一路」はすでに先進国と途上国の協力の重要な橋渡しをしており、意見の相違を相互信頼に変え、隔たりを包摂に変え、衝突を協力に変えている。
◇途上国の経済モデル転換と発展にチャンスをもたらす。英ケンブリッジ大学の研究員、マーティン・ジェイクス氏は「『一帯一路』という偉大な構想が解決しようとしているのは1945年以来の全世界の核心的問題である、世界人口の85%を占める途上国の経済モデル転換の問題だ。『一帯一路』沿線国は全般的に依然工業化の過程にあり、経済モデル転換と発展という重い課題を抱えている。インフラ整備、貿易と投資の円滑化、貧困脱却、均衡のある、包摂的で、あまねく恩恵のある、持続可能な発展などは、立ち後れた地域の発展の問題と経済モデル転換の問題にとって大きな助けとなる」と指摘した。ライチャーク第72回国連総会議長は「『一帯一路』構想は途上国のプロジェクト融資、交通改善、南南協力に関わるだけでなく、持続可能な開発目標や多国間主義へのコミットメントもある」と指摘した。
◇世界経済の成長に新たなエンジンを提供する。世界経済の成長は幾重もの困難に直面している。第1に、世界的な投資の減少、貿易の成長鈍化という世界の景気循環の背景。第2に、反グローバリズム、保護主義、一国主義、ポピュリズムの台頭。第3に、いくつかの国の国内発展が抱える困難。「一帯一路」は時宜に適っており、世界経済発展の駆動装置となっている。「一帯一路」協力プラットフォームはアジア、欧州、アフリカ、米州などの国々を結びつけ、投資と貿易の円滑化及び国際的な生産能力・装備製造協力の強化を通じて、世界の資本、科学技術、人材のより良い移動を実現して、昔日のシルクロードの繁栄を再びもたらす。「一帯一路」構想が世界の確定性と希望を高めていることについて、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は「『一帯一路』建設が新時代に入ったことは、それ以上に世界の共同発展の事業が新時代に入ったことを意味する」と指摘した。
◇人類運命共同体の構築のためにプラットフォームを築く。古代シルクロードは千年にわたり文明間の交流と相互参考、人類の共同進歩の物語を紡いできた。「シルクロードは孤立した文化は隆盛を極めることができず、異なる文明間で影響し合い、潤し合い、包摂的であるほど強大になることを、われわれに示してもいる」と、ボコヴァ前国連教育科学文化機関(ユネスコ)事務局長は指摘した。「一帯一路」構想は各国及びその国民の間に信念・信頼・自信を確立し、協力・ウィンウィンと和やかな共存の人類運命共同体を共に構築すべく尽力する。「一帯一路」の枠組のプロジェクトでは「全世界の人々の素晴らしい生活のため互いに助け合おう!」という真心を込めた言葉が流行っている。
ジム・ヨン・キム前世界銀行総裁は「『一帯一路』構想は古代シルクロードという歴史的土壌に根差し、未来の世界の発展という星空を輝かせる」と語った。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年2月15日
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