「2018北京冬季五輪ウィンタースポーツ文化フェスティバル」が20日、北京の中国人民大学で開幕し、「全国ウィンタースポーツ参加状況調査」の結果が発表された。中国青年報が報じた。
調査結果によると、中国のウィンタースポーツ参加人口は2億7000万人に達し、全人口の24%を占め、「3億人」の目標達成間近となっている。ただ、地域によって、参加水準の明らかな差があり、伝統的にウィンタースポーツが盛んな5省・区の参加率が約5割であるのに対して、南方地方の省の参加率は約2割にとどまっている。
雪景色を見る観光は人気でもウィンタースポーツのアクティブ度は低迷
調査結果によると、中国のウィンタースポーツ参加人口は2億7000万人に達しているものの、アクティブに参加している人は少なく、シーズンを通して参加している人も少ないというのが現状だ。17-18年度のウィンタースポーツ参加人口は約6213万人だった。
中国の人々はウィンタースポーツに対して積極的な姿勢を見せており、一程度の人気を集めている。ウィンタースポーツに参加するスタイルで最も多いのが、「自分で計画」で全体の89.6%を占めた。以下、企業・会社が企画が7.7%、社会団体が企画が5.1%だった。
しかし参加頻度や時間、それに費やす支出額などを見ると、ほとんどの人が「時々」ウィンタースポーツにチャレンジしてみている程度に過ぎず、頻繁、かつ習慣的に参加している人はまだまだ少ないのが現状であることが分かる。
17-18年の冬、アイススポーツの平均参加回数は2.96回で、スノースポーツの平均参加回数は2.49回だった。大半の人がウィンタースポーツに1‐3回参加していた。具体的に見ると、南へ行くほど、ウィンタースポーツの参加回数が少なくなっている。南方地方の省の人々の参加回数は、伝統的にウィンタースポーツが盛んな省の半分にとどまっている。
支出面を見ると、南方地方の人々がウィンタースポーツに参加する際にかけるお金は1回当たり666.02元(1元=約16.25円)で、伝統的にウィンタースポーツが盛んな省は626.25元だった。一方、西北や華北のその他の省は386.46元と最も少なかった。
「近くに施設がない」と「時間がない」がハードルに
ウィンタースポーツに参加する目的を見ると、一番多かったのが「娯楽」で88.7%。以下、「健康のため」25.6%、「ストレス解消のため」24.1%と続いた。「付き合いのため」も14.3%あり、3.1%が「おしゃれだから」と答えた。
ただ、「近くにウィンタースポーツ施設がない」や「時間があまりない」というのが、多くの人がウィンタースポーツにあまり参加できない理由になっているのは実に残念であるとしか言いようがない。伝統的にウィンタースポーツが盛んな省では、「時間がないため、あまり参加できない」の割合が47.6%と、「近くに施設がない」の割合43.9%を上回った。一方、西北や華北のその他の省、南方地方の省では、「近くに施設がない」の割合が、「時間があまりない」を上回った。
今年度、ウィンタースポーツ1回当たりにかける時間は平均2.74時間であるのに対して、施設に行くのに片道平均3.01時間かかっており、「近くに施設がない」という現状を反映した調査結果になった。施設に行くのにかかる時間を見ると、中国の南方地方と北方地方では明らかに差があり、伝統的にウィンタースポーツが盛んな省では片道4時間以上の割合が6.8%にとどまったのに対して、西北や華北のその他の省は10.7%、南方地方の省は32.7%に達した。
若者が参加するよう牽引することが必要
調査では、ウィンタースポーツの分野では、若者に大きな可能性があることが分かった。初めてウィンタースポーツに参加した年齢を見ると、83.4%が30歳未満で、うち48.7%が20歳未満だった。
調査によると、ウィンタースポーツ関連の知識を取得する方法は、ほとんどがテレビやインターネットであるものの、試合に対する注目度は低く、メディアを通してそれをよく観戦するとの回答はわずか6.2%だった。また、ウィンタースポーツの試合を実際に観戦しに行ったことがあるとの回答も2.8%にとどまった。22年に北京・河北省張家口市で開催される冬季五輪に関しても、約6割が中国で開催されることを知っているだけで、一部の人は開催される年や場所、中国が得意とする競技などを知らなかった。
それでも、多くの人は北京冬季五輪開催を期待して待っている。統計によると、ほとんどの人がテレビ、インターネットなどのメディアを通してそれを観戦する予定にしているものの、20-30歳の人は試合会場に行って観戦したいとの回答の割合が比較的多かった。20歳以下と40歳以上の人を見ると、テレビ観戦の割合が7割以上だった。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年11月22日
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