韓国メディアが発表したニュースによると、韓国最大の免税店・ロッテ免税店の関連部門責任者がこのほど、「中国のオンライン決済プラットフォームと協力合意に調印した。今後は共同で販売促進に取り組む。協力関係が復活した後は、より多くの中国人観光客の誘致に向けて率先して努力する」と述べた。新世界フード傘下の免税店子会社もこのたび、「中国のオンライン旅行予約プラットフォームとの間で営業販売の協力関係を構築し、中国オンライン決済プラットフォームとの協力も計画中」であることを明らかにした。「北京商報」が伝えた。
データによると、今年6月に韓国を訪れた中国人観光客は38万人に迫り、2016年6月の74万8500人には及ばないが、前年同月比49%増加を達成した。観光客の増加により韓国での消費量も激増した。統計によると、今年のメーデー連休期間には、ロッテ免税店全体の売上高が前年同期比45%増加し、このうち中国人の占める割合が70%に達した。また新世界免税店での中国人の消費額が同95%増加した。
今年3月まで、韓国観光産業は一般的に「厳冬期」にあると考えられていた。韓国観光公社が発表したデータでは、17年に韓国を訪れた中国人はのべ416万9353人で、同48.3%減少し、ほぼ半減した。特に17年3~12月期は56.9%減と大幅に減少した。また韓国側がまとめた統計では、ロッテ免税店の昨年の売上高は5兆4539億ウォン(1ウォンは約0.1円)で、前年より10億ウォン減少し、営業利益は25億ウォンで、前年の3301億ウォンに比べて99.2%の減少となり、過去最低を更新した。
観光観光産業には、「現時点で、中国の団体観光客は戻ってきていないが、購買力の高い個人旅行客が増加を続けており、低迷する韓国流通産業に活力を与えている。今後、同産業は中国の個人旅行客のショッピング需要の取り込みを全力ではかるだろう」という見方もある。
中国観光研究院国際観光研究所の蒋依依所長は、「韓流文化の影響により、韓国の美容健康製品は中国で知名度が高く、中国人消費者が免税店で買い求める主力商品となっている。また中国人観光客のインバウンド観光消費ニーズを改めて取り込むため、韓国はこれまでにさまざまな措置を打ち出してきた。韓国の旅行関連機関は中国の観光産業商談会にたびたび参加し、韓国旅行商品を中国で改めて売りだそうとしてきた。たとえば釜山市は今年6月に支付宝(アリペイ)と了解覚書に調印し、市内の主要なビジネス圏、観光スポット、交通機関などで支付宝が全面的に使えるようにした」と話す。
業界の情報によると、現在、韓国の3大免税店はどこも充実した中国語サービスを提供し、街中で購入した商品を空港で受け取れるようにするサービスも提供する。こうした点はいずれも韓国免税店の競争上の優位点だといえる。だが中国人観光客の肖さんは、「最近、ソウルのロッテ免税店で買い物した時にサービスの悪さを実感した。たとえば国際ブランドの大部分は支払いの時まで買った商品を当日持ち帰れないこと、少なくとも翌日までは受け取れないことをはっきり伝えず、中国人観光客の買い物熱を大いに冷ましている」と辛口の評価だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年8月23日
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