王毅国務委員兼外交部長(外相)は4日にシンガポールでASEANプラス3(中日韓)外相会議に出席した。中国新聞社が伝えた。
王部長は「昨年以来、ASEANプラス3協力は力強い原動力をはっきりと示している。20年間のASEANプラス3協力の歩みを振り返ると、最も重要な経験は時機に応じて動き、歴史の中で前進し、時代の中で発展してきたことだ。現在、経済のグローバル化に波瀾が生じ、一国主義と保護主義が台頭し、国際秩序と多角的貿易体制は打撃をこうむっている。新たな不確定性と不安定性を前に、ASEANプラス3諸国は貿易の自由化を推し進める強い意志と多国間主義を維持する断固たる決意を示し、地域経済統合を揺るぎなく推し進め、東アジア経済共同体を構築し、開放型世界経済を構築し、世界経済に一層の安定性と確定性を与えなければならない」と指摘。将来のASEANプラス3協力について、次の提案をした。
(1)地域経済統合を推し進め、RCEP交渉が年内に具体的進展を得る後押しをし、これを基礎に東アジア経済共同体の構築を日程に上げ、自由で均衡ある、包摂的であまねく恩恵を及ぼす東アジア発展の構造を築く。
(2)財政・金融協力を深める。引き続きチェンマイ・イニシアティブのマルチ化(CMIM)を中核とする地域金融セーフティネットを整備し、アジアインフラ投資銀行(AIIB)とアジア開発銀行(ADB)を活用して、域内国の発展のために、より多くのルート・低コストの金融支援を提供する。
(3)協力分野を拡大する。イノベーション協力を強化し、デジタル経済、スマートシティ、電子商取引分野がASEANプラス3協力の新たな重要分野となる後押しをする。
(4)人的・文化的交流の新たなプラットフォームを構築する。中国側は「ASEANプラス3文化都市ネットワーク」を立ち上げ、東アジアのシンクタンク・ネットワークなど能力開発を強化し、東アジア諸国の文化的結びつきと民衆の友情を強化することを提案する。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年8月6日
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