貴州大学は5日、国際地質科学連合(IUGS)がこのほど、世界カンブリア紀第3統(苗嶺統)と第5階(鳥溜階)の世界基準を貴州省剣河県に定めることを満場一致で決定したと発表した。これは中国が11本目の「金の釘」を手にし、イタリアを抜き「金の釘」が世界最多の国になったことを意味する。科技日報が伝えた。
地質学の「金の釘」とは、国際標準模式層断面及び地点(GSSP)の俗称で、世界の各年代に形成された地層を定義し区別する世界で唯一の基準・モデルであり、かつ特定のエリアと特定の岩層序列に記すことで、世界の2つの時代の地層間の境界線を確定・識別する唯一のマークとなる。各時期の各地層に打たれた「金の釘」は、国際地質生物学界で激しい競争が展開されている問題であり、一国の同分野における地質学の研究成果が世界トップ水準に達したことを意味する。その成果は五輪の金メダルにも劣らない栄誉となる。
貴州省に打たれたこの「金の釘」のためには28年もの月日をかけて研究が展開された。貴州大学資源・環境学院の趙元竜教授が中心となり、中国科学院南京地質古生物研究所、中国科学院地理・自然資源研究所、米オハイオ州立大学、中国石油大学、スペインのマドリード大学などの専門家と国際チームをつくり、研究を進めた。
趙氏によると、剣河県の「金の釘」は中国のその他のものと異なり、Oryctocephalidを中心とする豊富な三葉虫動物群が含まれる。さらに「金の釘」に隣接する凱里地層の下部から、バージェス頁岩生物群の特徴が見られる凱里生物群を発見した。この特殊な生物群には、10種の化石、120以上の化石属が含まれ、重要な科学の意義を持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年7月6日
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