わずか0.7秒で89種類の禁制品サンプルを見分け、手を挙げるだけでセキュリティチェックを終え、その精度は95%以上に達する。中国航天科工集団第三研究院第35研究所で25日に取材したこのAIプロセッサ搭載の新型安全検査装置。このAI「安全検査担当者」は、長い列に並び、強い放射線を浴び、検査でプライバシーが侵害されるといった問題を効果的に解消できる。新華社が伝えた。
空港や地下鉄などのエリアで、多くの乗客は金属探知機で検査を受けたことがあるだろう。同研究所AI人体安全検査装置設計士の胡麟氏によると、現在は主に金属探知機と担当スタッフが手で確認する検査という手段が用いられている。その最大の欠点は時間と手間がかかることだ。少数の場所ではX線検査装置が用いられているが、乗客が強い放射線を浴びる恐れがある。同研究所が開発した新型AI安全検査装置の放射線量は、携帯電話の電波の1000分の1となる。
AIスマート安全検査装置を使う場合、乗客は装置の前に立ち両手を挙げるだけで良い。2秒以内に乗客の皮膚以外の全情報を読み取ることができる。360度にわたるイメージング解像度がミリメートル級の検査図が生成されることになる。腐食性を持ち燃えやすい液体やゲル状物質など、現在の装置では検査できない金属以外の危険品や禁制品も見逃さない。
同研究所AI技術研究室主任の趙英海氏は取材に対して、「これは荷物のみを対象としており、AIの応用においても乗客のプライバシーはきちんと保護される。同装置はスマートプライバシー保護技術を用いている。イメージングの記録では、顔や陰部にモザイクがかかる」と述べた。
安全検査装置はAIにより、さまざまな禁制品を見分ける学習を続けることができる。ソフトプラットフォームのアップグレードにより、将来的な安全検査の需要も満たすことができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年4月26日
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