広東省の広州市婦女児童医療センターはこのほど、目の病気と肺炎を診断できる人工知能システムを開発した。同システムによる目の病気の診断の正確率は96.6%、肺炎の正確率は92.8%と、十数年のキャリアを持つ専門医師レベルという。人民日報が伝えた。
この人工知能システムは、張康教授をリーダーとする広州市婦女児童医療センターとカリフォルニア大学サンディエゴ校の課題グループが開発し、その成果が表紙を飾る形で、2月22日発売の米科学誌「Cell(セル)」に掲載された。
「ロボット医師」が病状を速やかに診断してくれる。肺炎を例にすると、胸のCTを通して、サルコイドーシスを発見するのに、訓練を受けた医師の場合は平均3—5分要するが、人工知能なら3—5秒で発見できる。また、「ロボット医師」は肺炎の原因に基づいて、正確に薬を選ぶこともできる。それにより、人工知能を使って抗生物質を合理的に用いるよう正確に指導する。また、同システムは病院のランクや地域などの制限も受けず、コミュニティ医療、家庭医療、専門病院などの広い範囲で活用でき、肺炎患者に抗生物質がむやみに投与されているという問題を解決し、正確に薬を使うよう促すことができる。
「ロボット医師」は、目の病気の診断も「得意」とする。同システムは目の光干渉断層撮影(OCT)のデータ20万件を搭載しており、黄斑変性、黄斑浮腫の診断の正確率は96.6%、レスポンスは97.8%に達する。眼科の医師5人の診断結果と比べると、システムは訓練を受けたスキルある医師と同じレベルで、30秒以内に治療が必要かどうかを判断してくれる。
張教授によると、現在、同人工知能システムは米国とラテンアメリカの眼科病院で、小規模に試験的に導入されている。今後の研究では、データサンプルをさらに増やし、診断できる病気・疾患の種類を増やし、さらにシステムの最適化を目指すという。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年3月9日
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