外国人の友人たちが謝伝銘さんの店で食事する様子。 |
「煌々と輝く月が海面から登ってくる。世界中の人が今この瞬間、同じ月を見ているのだろうか」。中秋節(旧暦8月15日、今年は10月4日)を目前に控え、世界各地の華僑・華人は積極的に準備を進め、お祭りムードが高まっている。また、現地でビジネスを展開する華人も「中秋ブーム」に目を付け、その商機を逃すまいと取り組んでいる。米国メディアによると、サンフランシスコのチャイナタウンで今月28日から10月4日まで、中秋節を祝うイベントが開催される。また、スペインの華人・華僑聯合会も最近、中秋節に合わせたイベントを開催した。人民日報海外版が報じた。
海外でも人気になりつつある中秋節
英国シティ・オブ・ランカスターで中国料理店を経営している華人・謝伝銘さんは取材に対して、「旧暦8月15日に合わせて、中国から月餅を取り寄せており、もうすぐ英国に着く。中秋節の日に食事をする時、みんなに無料で食べてもらう。一人につき1個ずつ食べてもらえるかは分からないが、1個を何切れかに切って、少しずつ食べてもらえれば」と興奮気味に語った。
イタリア・ミラノで、重慶小麺の店を経営している華人の呉さんは取材に対して、「もうすぐ中秋節。店が終わってから、店のスタッフと一緒に食事をしてお祝いしようと思っている。国外の華人はみんな家族同然だ」と話した。
米国の多くのスーパーでも、月餅が並ぶ特設コーナーを設置している。月餅を食べる米国人も増えており、今年も「月餅商戦」が各地で展開されている。報道によると、10年前、「中秋節」を知っている米国人はあまりいなかったものの、今は知っている人が増えている。現在、ロサンゼルスに住む多くの米国人は中秋節になると、月餅を1箱買い、「甘ったるい味」が長く口の中に残る中国のこのお菓子を食べる、1年に1度の機会を楽しみにしている。
スペインの華字紙「欧華報」の報道によると、スペインの華僑・華人が最近、中秋節を祝うイベントを相次いで開催している。華僑・華人らは、中国文化が好きなスペイン人らと集い、イベントでは月餅を食べたり、中秋節の伝説を語ったりして、前倒しでお祭りムードを楽しんだ。
中国の祝祭日・文化が外国人を魅了
近年、海外へ出かける、海外に移住する多くの華人が「中国の伝統的な祝祭日」を伝えている。加えて、近年は中国の総合的国力や国際的影響力が日に日に向上し、中国や中国の祝祭日を理解しようとする外国人も増加している。
英国に留学し、長年暮らしている華人・袁海翔さんは取材に対して、「英国で祝祭日を祝う時、僕たち中国人は時々、仲の良い外国人の友達をよんで、一緒に食事をし、中国の伝統的な習慣を紹介したり、中国料理を食べてもらったりしている。外国人は、中国の祝祭日や中国の伝統文化をどんどん受け入れるようになっており、これは、華人らが黙々と影響を与え、宣伝していることと密接な関係があると思う。また、ここ数年、中国が設計し、作った多くの商品が、海外市場で頭角を現すようになっており、欧米の人々の中国に対するイメージも変わってきている。中国文化イコール『古くさい』、『伝統』というイメージはすでに過去のもので、中国文化は『イノベーション』の代名詞になっている」と語った。
オーストラリアで2年暮らしている華人・劉瑩琦さんは取材に対して、「中国の祝祭日の時になると、シドニーのチャイナタウンはとてもにぎやかになり、お祭りムードが高まる。例えば、今年、シドニーのある華人コミュニティが中秋節市を開催し、多くの人でにぎわった。その中には、中国の雰囲気を楽しむために来ていた外国人もたくさんいた。中国の伝統的な祝祭日は西洋の祝祭日と大きく異なり、外国人からすると、「祝祭日も文化もとても新鮮で、魅力的なものだという。
前出の謝さんは、「私が料理を作り終わって厨房から出てくると、いつも起立して拍手してくれるお客さんがいる」と自慢げに語り、「中華文化は素晴らしい。私たちが心を込めて作る中華グルメも、中国文化が海外で広く人気になるきっかけになっている」と話した。 (編集KN)
「人民網日本語版」2017年9月29日
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