四川省広元市蒼渓県白鶴郷に住む青年王猛さん(21)は9月29日、交通事故で頭を強打し、脳死判定を受けた。王さんの両親は、悲しみ打ちひしがれながらも、生前の息子の願いだった臓器提供により人々を救いたいという思いを尊重した。人民網が伝えた。
「ある日、息子とテレビを見ていた時、死後自分の臓器を他人に提供して人助けをするというニュースをみた。それをみた息子は、もし自分の身に何か起きたときにも、同様に臓器提供をしたいと私に話していた。息子にとっての最後の願いを必ずかなえてあげたいと思った」と父親の王中奎さんは取材に答えた。
11日朝、王猛さんの臓器摘出手術が四川省人民病院で行われた。午前10時48分、21歳の青年王猛さんの心肺が停止し、死が宣告された。10時50分、王猛さんの臓器摘出手術が正式に始まり、彼の二つの腎臓と肝臓、二つの角膜が5人の命を救うこととなった。
四川省人民病院移植センターの楊洪吉主任は記者に「我々はここで、一つの命の終わりを見届け、別の命の始まりも見届けた。ドナーは、自身の生涯を終えた後に、別の形でこの世に生き続けていると言える。我々はドナーの方々に最大の敬意を表するべきだ」とコメントした。(編集TK)
「人民網日本語版」2016年10月13日
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