韓国メディアによると、中国の国慶節(建国記念日、10月1日)の大型連休(1〜7日)が間近に迫り、世界の観光・流通産業界はチャンスをうかがっている。どの国も中国人観光客を呼び込んで経済低迷から抜け出そうと考えており、繰り広げられる競争は相当熾烈だ。参考消息網が伝えた。
韓国紙「中央日報」のサイトが29日に伝えたところによると、中国観光研究院の28日の発表では、今年の国慶節連休には約5億8900万人が旅行に出かける予定で、海外旅行を計画する人は約590万人に達する見込み。推計では、これら観光客の観光消費額は相当なものになるという。「上海日報」は27日、「海外旅行に出かける中国人観光客の一人あたり平均消費額は6500〜7500元(約9万8415〜11万3555円)に上る。つまり中国人観光客が1週間旅行すると、海外での消費額が6兆ウォン(約5514億5千万円)から7兆ウォン(約6433億6千万円)に達するということだ」と報じた。韓国観光発展局によると、昨年に韓国を訪れた中国人観光客の一人あたり平均消費額は約250万ウォン(約22万9773円)だったという。
報道によると、日本も中国人観光客がもたらす商機をつかまえようと早くから準備してきた国の一つだ。安倍晋三首相は「失われた20年」と言われる経済低迷の状況から抜け出すために、観光産業の拡大というカードを出した。安倍首相は、2020年の東京五輪までに観光客を年間2千万人にすることを目標に掲げ、査証(ビザ)発給要件の緩和政策もうち出した。昨年1月より、中国の富裕層を対象としたマルチビザの有効期限が3年から5年に延びている。また中国人がよく行く韓国の免税店の経営戦略を参考にして、日本では今年初めて東京の中心エリアに都市型免税店がオープンした。
日本は税還付(8%の消費税を還付)の対象商品を家電や衣類から食品、化粧品、医薬品へと拡大し、一人あたりの還付の上限額を50万円に引き上げた。京都市は今年6月、中国の大手ポータルサイト・百度と提携し、中国人観光客が百度の地図サービスを通じて京都市の観光施設や店舗の情報をみられるようにした。日本航空(JAL)も中国人に人気のキャラクター・ドラえもんのイラストが描かれた特別機を就航させている。
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