世界銀行グループの国際復興開発銀行はこのほど、国際通貨機関(IMF)の特別引出権(SDR)建ての債券の第1弾を中国のインターバンク債券市場で発行した。発行額は5億SDR(約46億6千万元、約720億8千万円)、利率は0.49%、期間は3年間、決済通貨は人民元となっている。
中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝副総裁は、「このたび世界銀行がSDR建て債券を発行したことは、SDRという金融ツールの市場化を推進する有益な試みであり、国内外の投資家の多様な資産配分にプラスになり、単一通貨の利率やレートがもたらすリスクを回避できる。これと同時に、SDRの利用拡大の象徴的な出来事でもあり、国際金融システムの安定性と強靱性を強化する上でプラスになる」と話す。
また潘副総裁は、「SDR建て債券の発行は、中国債券市場の取引通貨の種類を増やし、中国債券市場の開放・発展を促進する上でプラスだ。ここ数年、中国債券市場の対外開放が拡大を続けている。国際開発機関、海外の非金融機関、海外の金融機関、および外国政府などがいずれも『パンダ債』(非中国機関などが中国で発行する人民元建て債券)を発行しており、発行額は累計360億元(約5569億円)を超えた。また海外投資家の中国債券市場への投資がますます便利になっている」と説明する。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年9月2日
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