高齢者向け食堂、高齢者健康ファイル、在宅高齢者サービスチーム。杭州の若者、黄敏さんが今年3月に起業した高齢者向けサービス会社は精彩に富み、利用者が増えている。黄さんは昨年まで杭鋼半山鋼鉄基地の鉄鋼技術労働者だった。わずか数カ月で、黄さんは60年近くの歴史を持つ製鉄所と共に転身を遂げた。
杭鋼集団は杭州市に位置する1957年設立の国有製鉄会社。杭鋼半山鋼鉄基地は年間400万トンを生産し、60年にわたり浙江省の経済建設と社会発展に重大な貢献をしてきた。だがモデル転換の時代が到来すると、国内では鉄鋼の生産能力過剰の問題が日増しに激化し、経営が悪化し、製鉄会社は存続が困難になった。2015年、浙江省政府は経済構造調整のため、年内に杭鋼半山鋼鉄基地を閉鎖することを決定した。
モデル転換には産みの苦しみが伴う。製鉄所閉鎖の最大の問題は従業員数万人の転職先だ。杭鋼は従業員のために自主起業、サービス輸出、退職など12の選択肢を示すとともに、様々な技能研修クラスや起業講習を提供した。150日間を経て、黄さんのように、1万2000人の従業員がふさわしい道を見出した。
過剰生産能力の淘汰と、新産業、新経済の成長。こうした積極的な変化は経済構造の戦略的調整の喜ばしい成果を示している。現在、戦略的新興産業とハイテク産業が比較的速く成長している。今年上半期に戦略的新興産業の生産額(付加価値ベース)は前年同期比11%増加した。これは全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元<1元は約15.4円>以上の企業)を5ポイント上回る。ハイテク産業投資は1兆5622億元で、13.1%増加し、投資全体を4.1ポイント上回った。
同時に、社会全体の革新・起業熱も高まり続け、中国経済の発展に新たな運動エネルギーを提供している。今年上半期に全国の新登録企業は1日平均1万4000社に上った。国内特許権登録数は16万4000件で、前年同期比41%増加した。
貿易構造にも積極的な変化が生じた。一部の高付加価値製品は競争力が力強く、サービス輸出に占めるハイテクサービス輸出の割合が高まり続けている。上半期に中国企業が受注したオフショアITアウトソーシングの実行額は前年同期比7.5%増の934億9000万元、ビジネスプロセスアウトソーシングの実行額は前年同期比26.9%増の320億2000万元、ナレッジプロセスアウトソーシングの実行額は前年同期比6%増の706億1000万元となった。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年8月31日
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