スイスのジュネーブに本部をおく国際労働機関(ILO)は24日、今年度全世界で7100万人の若者が失業問題に直面しているというレポートを発表した。その数は去年よりも50万人増加しており、一部の新興国の経済緩和が若者の失業率悪化の主な原因だとしている。新華社が報じた。
この「2016年版世界の若年層雇用動向の展望」と題した同レポートの予測では、2016年、全世界の13.1%の若者が失業するとしており、2015年と比べ0.2ポイント上昇し、ここ3年で最も高い数値となっている。
レポートの主執筆者でILOのシニアエコノミニストスティーブン・トービン氏は「若者の失業率悪化は大口商品の貿易輸出を主とする新興大国が深刻な経済困難に陥っていることが主な要因となっている。それと同時に先進国の経済成長にも停滞がみられる」と分析している。
レポートは、若者の人口にも注目しており、男性と女性の就職状況にはいまだに大きな格差が存在していることを示している。今年、全世界では53.9%の若い男性が職に就いているが、若い女性はわずか37.3%のみだ。若い男女の就職状況の格差が最も顕著な地域は南アジアや中東、北アフリカに集中している。(編集TK)
「人民網日本語版」2016年8月29日
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