2015年12月1日、南京利済巷慰安所旧址(きゅうし)陳列館(江蘇省南京市)の開館式が開催され、試行運用を開始した。中国侵略日本軍による南京大虐殺遭難同胞記念館の分館として、ここは「慰安婦をしていた場所」と元慰安婦の女性が自ら確認した「慰安婦」をテーマとした中国大陸部で初めての記念館だ。中国新聞網が伝えた。
南京利済巷慰安所旧址陳列館は薄黄色の2階建の建築物8棟で構成されており、総建築面積は3千平米以上。うち6棟は陳列棟で、2棟は事務棟となっている。現在同陳列館は1600点余りの文化財、イラストパネル400枚余り、写真680枚余りのほか、日本の大東仁氏が資料提供した性病予防の薬「星秘膏」とコンドーム「突撃一番」が展示されている。この旧址はもともと国民党の楊普慶中将によって1935年から1937年にかけて2階建のレンガ混合建築物として相次いで建設されたもので「普慶新村」と名づけられている。
1937年末、旧日本軍が南京を占領したあと、利済巷2号を「東雲慰安所」として、18号を「故郷楼慰安所」としてそれぞれ改造した。利済巷2号楼の19号室は朝鮮籍の慰安婦、朴永心さんが当時監禁されていた場所だ。2003年11月21日、朴さんは現場を確認した。利済巷は生存している慰安婦によって確認された唯一の慰安所になった。(編集JK)
「人民網日本語版」2015年12月3日