中国の習近平国家主席は11月10日、APEC非公式首脳会議に出席するために中国を訪れていた日本の安倍晋三首相と要請に応じて人民大会堂で会談した。このニュースは、中日関係の発展に関心を持つすべての人の注目を集めた。中日の首脳が顔合わせを実現したことは、APEC首脳会議という多角的な外交の場にあってはなおさら、平和を愛し、発展を求める中国の外交の誠意を示した。習近平主席が安倍晋三首相との会談で述べた通りである。「中国と日本は互いに隣り合う国であり、両国の関係の安定的で健全な発展は、両国民の根本的な利益に合致し、国際社会の幅広い期待に合致する」。習近平主席は同時に、「歴史問題は13億人余りの中国人の感情にかかわり、地域の平和・安定・発展の大局にかかわるものだ。日本は、中日双方の政治文書と『村山談話』など歴代政府の約束を守って初めて、アジアの隣国と未来に向かう友好関係を築くことができる」と強調している。
習近平主席が要請に応じて安倍首相と会談したことは、2年余りにわたって足踏みしてきた中日関係の重要な節目となり、中日関係の発展に関心を寄せるすべての人に希望と鼓舞を与えた。北京APECでの習主席と安倍首相の会談のニュースが10大ニュースのトップに選ばれたのは当然と言える。
中日首脳がAPEC首脳会議という多角的な外交舞台で会談を果たしたのにはそれなりの準備があった。中日関係の処理と改善についての4つの原則的共通認識を土台として初めて実現したのである。この4つの原則的共通認識の達成も容易ではなく、両国各界の有識者の心血の結晶だった。「4つの原則的共通認識」の要は、中日関係の政治的土台、すなわち中国と日本が4つの政治文書の各原則と精神を守ることを確認したことにあった。4つの政治文書の各原則と精神を守り、4つの政治文章の内実をしっかりと把握し、4つの政治文書の制定した方向から離れず、4つの政治文書の指し示す路線に沿ってしっかりと前進すれば、中日関係は「歴史を正視し、未来に向かう」という精神にのっとって平和と発展の道を本当に歩むことができるということである。