WTOの最新統計によると、西アフリカで猛威をふるうエボラウイルスにより、9日までに5160人が死亡、死者数は5千人の大台を突破した。陽性もしくは感染の疑いは1万4千人を超えており、シエラレオネの症例数がもっとも多い。中国新聞社が伝えた。
WTOは12日、三大被災地のうちリベリア、ギニアの状況はある程度好転したが、シエラレオネは悪化しており、過去1週間で421例が増加、首都・フリータウン、その他2地区で感染が急拡大していることを明らかにした。8日現在、状況の最も深刻なリベリアで新たに97の感染例が判明したという。
このほか、周辺のナイジェリア、セネガル、マリ、およびスペイン、米国などでも新たに30の陽性あるいは感染の疑いが報告され、13人が死亡した。うち、マリでは4例が増え、4人が死亡した。
エボラウイルスが猛威を振るっているが、各国・地域は未だ効果的な予防措置を得られていない。関係各国政府は必要な資金的支援に乏しく、シエラレオネでは医師・看護師数百人がストを起こしている。「政府は今でも毎週100ドルの『危険手当』しか与えてくれない」と恨み節だ。
国連世界食糧計画(WFP)のHilalElver食糧権問題特別報告者は11日、エボラ熱の猛威が西アフリカで続く以上、関連地域で深刻な食糧危機が発生しており、100万人以上の食糧不足を緩和する援助が必要、と指摘した。
WFPはまた食糧援助において、国際的支援の貢献は不可欠としている。現在までにWFPに対し、エボラ熱対策で最も多く義援している10カ国・組織はドイツ、世界銀行、カナダ、米国、国連中央緊急対応基金(CERF)、日本、中国、スイス、スウェーデン、デンマーク。うち中国はすでに600万ドルを寄付している。(編集HT)
「人民網日本語版」2014年11月14日