中国の習近平国家主席は10日、要請に応じて北京の人民大会堂でアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するために北京を訪れている日本の安倍晋三首相と会談した。これは中日関係が改善に向かって重要な一歩を踏み出し、アジア太平洋諸国の利益に合致するものだと各国の世論はみている。
米国のAP通信は「11月7日に中日両国が関係の処理と改善のための4つの原則的共通認識に合意し、10日、習主席は安倍首相と会談した。双方は試みの一歩を踏み出し、2012年日本の釣魚島購入によって緊迫化した中日情勢が緩和される見込みがある」と報じた。
米国の「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、「習主席が要請に応じて安倍首相に会ったことは谷間にあった中日関係の『雪解け』を意味し、中日関係の改善に向かって一歩を踏み出した」と報道した。
イギリスの「ファイナンシャル・タイムズ」は、「首脳会談は中日関係の改善に積極的なシグナルを出した」と報道した。
米国の「ニューヨークタイムズ」は、「中日間の4つの原則的共通認識は両国関係改善の基礎であり、10日の会談で4つの原則的共通認識をさらに固めた。習主席は会談で中日関係が厳しい困難にさらされた経緯を明確にし、日本側が共通認識の精神に則って関連問題を適切に処理することを望んでいることを強調した」と報じた。
ロイター通信は、「今年1~9月、日本の対中国直接投資は2012年の同期と比べ4割以上減少し、膠着状態にある中日関係によって日本経済は利益を損なった。10日の首脳会談は対話の扉を改めて開かせ、停滞状態に陥った経済貿易の対話を再開させる見込みがある」とした後、「中日関係の改善には、敏感な問題を適切に処理し、実際の行動で政治的相互信頼の再構築をしなければならない」と伝えた。
中国国際放送局日本語版 2014年11月11日