中国科学技術部(省)が28日に明らかにしたところによると、中国科学技術発展戦略研究院がこのほど「国家革新指数報告書2013」を発表した。同報告書によると、中国の革新力は安定的に向上し、国家革新指数ランキングで世界の主要40カ国のうち19位に浮上し、昨年より順位を一つ上げた。科技日報が伝えた。
同報告書の内容は下記の通り。
世界の革新力上位10カ国はほぼ変動がなく、中国の革新力はBRICs諸国をリードし続けた。米国は豊富な革新資源と卓越した効果により、再び革新力で世界一になった。日本と韓国は企業の革新および知識創造力により、それぞれ2位と4位につけ、その他のアジア諸国を引き続きリードした。スイスは革新資源のランキングで順位をやや落とし、全体的な順位も3位となった。イスラエルの躍進が際立ち、昨年の11位から5位に浮上した。欧州諸国の革新は依然として旺盛で、スウェーデン、フィンランド、オランダ、デンマーク、ドイツが6−10位を占めた。BRICs諸国のうち、中国の革新力がトップを維持し、ロシアが32位、南アフリカが35位、ブラジルが38位、インドが39位となった。
中国が革新指数ランキングで浮上した主因は、知識創造力の向上と革新環境の改善だ。特に発明特許の出願・取得の飛躍が目立ち、知識創造力ランキングでは昨年の24位から18位に上げた。政府の革新政策が徹底され、企業の革新に対するベンチャー投資の支援が日増しに拡大していることから、革新環境は昨年の19位から14位に浮上した。革新資源は30位、企業革新は15位となり、昨年より横ばいとなった。調整後の新指標計算によると、革新の成果の順位は14位となる。
中国の一部指標は世界トップ水準に達しており、長期的に良い方向に発展している。研究開発(R&D)経費は世界3位、R&D従事者は世界一となった。SCI (Science Citation Index)収録論文の量と質が共に改善され、論文数は世界2位に、被引用数は4位になった。中国人の発明特許出願件数は世界一、取得件数は2位となった。ハイテク産業の輸出が製造業の輸出に占める比率も世界一となった。知識サービス業の付加価値は、世界3位となった。
第12次五カ年計画の科学技術発展計画が確定した指標の大半は、事前に達成されるか達成に迫っている。SCI収録論文の被引用数の順位、R&D従事者の発明特許出願件数の2項目は、すでに達成されている。1万人当たりの発明特許保有件数は目標(3.3件)をわずか0.1件下回り、全国技術市場契約取引総額は目標(8000億元)の90%を達成している。国家革新指数ランキングの順位は、目標まであと1位となっている。科学技術進歩貢献率は52.2%となっており、目標との間にまだ一定の開きがある。
中国企業の革新力は強化を続けたが、革新への投入の強度と革新の効果については改善が必要だ。中国企業の革新は長期的な進歩を経ており、企業革新指数は2000年より2.2倍増となった。具体的な指標を見ていくと、企業R&D経費が急増し、社会全体の76%を占めた。また中国企業のR&D経費は世界の13%を占め、2000年より11.5ポイント上昇した。企業の発明特許出願件数は2000年から21倍増の17万6000件に、従事者1万人当たりの発明特許保有件数は9倍増の29.2件に達した。しかし一定規模以上工業企業のR&D経費が主要事業収入に占める比率は0.77%のみで、2000年より0.2ポイントしか上昇していない。新商品販売収入の主要事業収入に占める比率は11.9%のみで、2000年より0.8ポイントしか上昇していない。中国企業が完全に革新による発展の道に入るまでは、まだ時間がかかりそうだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年3月31日