中国国家海洋局が3月21日に明らかにしたところによると、中国大洋科学調査第30回調査の第3段階がこのほど、インド洋南西部の多金属硫化物調査契約区での掘削調査任務を完了した。中国科学報が伝えた。
第3段階は3月15−17日に渡り、3回の掘削作業を実施した。作業区は、炭酸塩試験区、非活動的な硫化物区、中国の熱水活動区付近の「死の煙突区」に分かれた。科学者は海底地質調査用ドリル「進取者」を使い、3日間に渡り毎日10数時間作業した。最終的に硫化物、炭酸塩、基盤岩を取得した。
「進取者」は主に通信制御装置、水中ドリル本体、セットとなるロッド・工具などによって構成され、作業水深は4000メートルに達する。海底の硬い岩の掘削に適しており、最長で20メートルの掘削が可能で、最大で直径50mmのコアを取得できる。
中国大洋科学調査第30回調査の首席科学者の陶春輝氏は、「中国が深海ドリルを使い硫化物区で掘削作業を行うのはこれが初めてで、硫化物、炭酸塩、基盤岩を獲得した。これは硫化物の分布およびその母岩との関係、硫酸塩の生成原因などの研究にとって、重要な意義を持つ。また中国が硫化物契約区で地表の下のサンプルを取得するのも初めてであり、今後の海底硫化物の調査に向け技術の経験を積み重ねた」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年3月25日