全国人民代表大会代表、中国工程院院士の鄧中翰氏は4日の取材に応じた際に、「中国産デジタルマルチメディアチップ『星光』は、世界画像入力チップ市場で60%のシェアを維持しており、アップル、サムスン、ソニー、HPなどの一連の世界的に有名な企業に採用されている。またマイクロソフトやインテルなどの世界IT大手と共同で、ビデオ画像収集の世界業界標準を制定した。中国はチップ生産標準の制定に着手し、標準により市場資源を集約し、コア技術産業の画期的な発展を導くべきだ」と提案した。人民日報が伝えた。
鄧氏は、「中国は近年、集積回路産業に大規模な投資を行っており、多くの企業が過去10年間で国際市場に進出した。特に評価すべきことはチップ技術の標準化で、業界の健全かつ迅速な発展を強くリードした」と指摘した。
鄧氏は、「例えば第2世代身分証が誕生した際に、すでに国内の標準化を実現していた。4社は身分証に内蔵されるチップを共同生産した。チップは小型で、生産額が少なく、技術的にもそれほど難しくないが、4社の良好な発展を促した。同技術は現在、銀行カード、社会保障カード、携帯電話のSIMカードなどに使用されている。これは標準制定により、市場資源・社会資源・政府資源を一つの方向に集中したことによる効果だ」と例を挙げて説明した。
鄧氏は、「中国は喜ばしい進歩を実現したが、毎年のチップ輸入額は2000億元(約3兆3000億円)以上に達し、石油の輸入額を上回っている。また中国と海外先進水準の差は開き続けている」と語った。
鄧氏は、「携帯電話は人々が頻繁に接触するチップ内蔵製品であるが、国内技術が携帯電話用チップ市場に占める比率は約20%のみとなっている。国内では4Gチップを作れる企業が存在せず、海外の技術に依存している」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年3月5日