報道によると、中国人科学者が北京市懐柔区に、世界最大の「煙霧ボックス」を建設し、煙霧の形成と防止をシミュレートする計画を立てている。同プロジェクトはすでに許可を得ているという。新京報が伝えた。
◆煙霧ボックス、予算は5億元
最近のメディアの報道によると、中国科学院は北京市懐柔区で世界最大の「煙霧ボックス」を建設し、汚染の難題を解決しようとしている。同プロジェクトはすでに、発展改革委員会から許可を得ているという。
一方、同プロジェクトの準備担当者、中国科学院生態環境研究センター研究員の賀泓氏は2日、「中国科学院は同プロジェクトのプランを作成しており、発展改革委員会に報告した。しかし同プロジェクトは現在まで許可を得ていない」と語った。
賀氏は、「大気環境仮想システムは膨大なプロジェクトとなり、現時点では5億元(約82億5000万円)の予算を検討している」と述べた。
◆建設後は世界の科学者に開放
大気汚染を研究する科学界には、一般的に二種類の研究方法が存在する。一つ目は、現実に存在する大気汚染の研究だ。例えば2008年に排出削減措置により汚染物質が激減した期間は、世界の大気物理科学者が重点的に研究を進める「自然の実験室」となった。
二つ目は、閉鎖的な空間内でのシミュレーションで、「煙霧ボックス」と呼ばれる。一つの密閉された容器内に異なる汚染ガスを注入し、日照条件下のさまざまな化学反応を研究する。
賀氏は、「許可が得られ建設された場合、全世界の科学者に向け開放する。中国の科学者だけではなく、全世界の科学者の実験を歓迎する」と表明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年3月3日